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教材開発物語 ストローロケット



 ストローロケットは、2005年、遠藤康弘が武蔵野学院大学の幼児教育学科の講座の教材として(図1)のような紙のロケット(フイルムケースロのカバーの展開図を組み立てたもの)をマヨネーズの容器に接続して使っていた。
 2006年2月ヒューストンで行われた「宇宙を教育に利用するためのワークショップ」にJAXAから派遣された折、同期生として喜友名一が「ストローを使った吹き矢」を発表したのを参考に、(図5)のようなストローをロケットに見立てたものを教材化した。
 同年5月、松澤俊志が予想外に飛ぶこのストローロケットに感心し、園児でも簡単に操作できるランチャーをつくろうと二人で作製した。その後、「宇宙の学校」の教材作成委員会が内田洋行に依頼して製品化した。
(図3)のランチャーは、2009年、山下法昭なども加わって取っ手や足で支える板をつけた改良型である。
 ストローロケットは、先端に油粘土などをつけて重心を前方にすれば風見鶏効果が高まり、尾翼がなくても安定飛行することから、(図3)のような形になった。
 最初にストローロケットが飛んだのは、2006年8 月、筑波の宇宙教育センターで実施されたアドバンストコースでロケットの安定した航行を理解するための教材として登場した。
 同年11月北九州国際会議場で行われた宇宙教育センターによる宇宙教育シンポジウで広く認知されるようになった。その後、「宇宙の学校」などで人気のロケットとなっている。


(図1)紙ロケット


(図2)初期のストローロケット


(図3)2本つないだストローをセットしたランチャー


(図4)宇宙の学校でのストローロケット飛翔のようす(国分寺会場)

ストローロケット開発のきっかけ


 2006年2月「宇宙を教育に利用するためのワークショップ」で喜友名一先生の「吹き矢」の授業を間近に見て、ストローの長さと綿棒の矢の威力との関係に感動しました。この時、「長さをいろいろに変えたストローを飛ばせばいいのだ」と思いました。


(図5)ヒューストンでの喜友名先生の授業
遠藤康弘