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メールマガジン「週刊KU-MA」 第11号          [2008.9.10]
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■目次----------------------------------------------------------------
(1)YMコラム
     「圧巻だった「書の名宝展」」

(2)ワンダフル宇宙
     「星空観察と「宇宙観察」」

(3)宇宙関連ニュース「宇宙茫茫」
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■YMコラム(11) 2008年9月10日
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 圧巻だった「書の名宝展」
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 さる日曜日、江戸東京博物館に「北京故宮・書の名宝展」に出かけてき た。3時間ぐらいの観賞だったが、たっぷりと目と心の保養をした。

 私の父は能の師匠だったので、書もよくした。今でも、思い出す父の姿 は、決まって机に向かって筆を走らせている。小学校のころは、そのそば でその見事な筆のさばきに飽きもしないで見とれていたものである。墨の 匂いが大好きだった。その割には書を本格的に学ばなかったことが、今と なっては悔やまれる。

 名宝展の方は、やはり王羲之が主役だった。王羲之は中国東晋の政治家 ・書道家である。書聖と称され、書道史上、最も優れた書家とされている。 生没年は諸説あるが、今回の名宝展では303年−361年となっていた。彼を 書聖に祀り上げたのは唐の太宗(李世民)である。太宗自身の書も展示さ れていたが、これも「タイソウ」なものである。

 彼は王羲之の書を愛し、徹底的に集めまくり、死んだ時に殆どすべての 作品を自分の墓に埋めさせてしまったらしい。ということは、王羲之の真 筆は世に殆ど存在しないということになる。あの世に行っても書をたしな めるとでも思っていたか。後世の私たちにとってはまことに残念な話であ る。

 名宝展では、目がくらむような流麗な作品と並んで、数ある王羲之の書 の中で最も人口に膾炙している『蘭亭序』も展示されていた。そこはまる で初めて来た頃の上野動物園のパンダなみの行列ができていた。でも、こ れは唐代に王羲之を太宗の命令で複写したものなのである。現在では唐代 の複写本も国宝に指定されているというのだから驚く。

 ただ、『快雪時晴帖』という作品だけが王羲之の現存する唯一の真筆と 言われており、台北の故宮博物院に展示されているらしい。私はずっと以 前に訪れたことがあるのだが、せかせかと見て回ったので気がつかなかっ た。残念。知っていればそれだけを目的としてもいいくらいのものなのに。

 こんなに書道のファンがいたのかと驚くほどの盛況で、何だか嬉しかっ た。書を見ながら話し合っている人たちの中には、現在稽古中の人も相当 数いるらしく、またお師匠さんがお弟子さんを伴って見に来ているらしい 組み合わせも散見された。

 これくらいたくさんあると、筆法や字の姿などに、好きなものとそうで ないものとが入り混じってくる。私がいちばん好きで、西安に学会で行っ た時にその書を買ってきたほどである文徴明(1470-1559)に今回お目に かかれるかどうか不安だったのだが、あるコーナーを回って見上げた瞬間 に、見慣れた文徴明の素晴らしい行書が目に飛び込んできて、どきりと嬉 しかった。これが本物か! そこから墨の生々しい匂いがほのぼのと立ち 上ってくるような感動に浸った。

 欧陽詢もある、顔真卿もある、蘇軾も黄庭堅もある。米フツ(草かんむ りに「市」)もあれば鮮于枢も──これ以上は列挙しないが、とにかく久 しぶりにすっかり満足して博物館を出た。出口のすぐ近くにあったショッ プで、万年毛筆を見つけて買い求めた。これからは、著書や色紙へのサイ ンを、ボールペンやマジックインキでやる不快感からは解放されることに なった。同時に、いっぱい書の訓練をしなければねと、遠い父に向ってつ ぶやいた。
  

(YM)

■ワンダフル宇宙(11) 2008年9月10日
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 星空観察と「宇宙観察」
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 人間が星空を眺めて美しいと感じ始めてからどれぐらいの歳月が流れて いるのだろう。それは「歳月」というよりは「何世紀」とか「何千年紀」 とか読んだ方がいいのだろう。その夜空の見方は時代によって著しく変遷 してきたに相違ない。一人の人間にとっても、星の見え方は一生のうちで 何度かの変貌がある。

 大昔の人が思い描いた宇宙は、神話や遺蹟などの中に見ることができる。 そのいくつかを見てみよう。

  http://www.geocities.jp/komaru_tn/astrohistory.html

 古代エジプトでは「天空の神ヌートが大気の神シュウに支えられていて、 天は女神の体、月や星はその腹や胸から吊り下げられている。そこを太陽 神ラーが船に乗ってめぐる」と考えられていた。紀元前1世紀ごろの中国 では、卵の殻のような球形の世界の中に水に浮かぶ大地があって、太陽は 球面の天と水の中を繰り返しめぐるという「渾天説」が唱えられていた。 また古代インドでは、世界は巨大なカメとヘビによって支えられており、 さらにそのカメの上にはゾウが半球の大地を支えていて、大地の真ん中に は、須弥山という高い山がそびえていたそうである。月はチャンドラセカ ールという夜の番人が運ぶカンテラで、チャンドラセカールが地球の方に カンテラを向ければ満月になり、カンテラをよそに向ければ月が細くなっ てしまうというわけだ。

 因みに、チャンドラセカールという名前は、この月の女神よりも、1983 年にノーベル物理学賞を受賞した物理学者の名として有名である (Subramanyan Chandrasekhar 1910−1995)。また、現在軌道上にあって日 本の「すざく」やヨーロッパの「ニュートン」衛星と並んで大活躍をして いるアメリカのX線天文衛星にも「チャンドラ」という名が、そしてイン ドがもうじき打ち上げる予定の月探査機にも「チャンドラヤーン」(月へ の乗り物)という名が冠せられている。前者は物理学者がもとになってい るのであろうが、後者は明らかに月の女神さまが語源である

 http://www.astroarts.com/news/2000/02/07chandra/index-j.shtml
 http://www.isro.org/Chandrayaan/htmls/home.htm

 このようにロマンティックに眺められていた時代を経て、今では、(広 い意味の)宇宙には、約1000億個の銀河があり、それぞれの銀河には約10 00億個の恒星(自分で輝いている太陽のような星)があるということにな っている。恒星の周囲には、地球や火星のような惑星を伴っているものが あり、さらにそのまわりには(地球でいう月のような)衛星が回っている ものもある。銀河と銀河の間は、スカスカの空間だが、それでも1万立米 の中に水素原子が1個ぐらいはあり、また恒星と恒星の間には、1立米に 数個の水素原子がある。地球は太陽を中心に持つ太陽系の惑星の一つであ り、その私たちの太陽系が属する銀河を、他の銀河と区別して、とくに 「銀河系」と呼んでいる。

 銀河系の形を初めて想像したのはウィリアム・ハーシェルだった。しか しその後の観測によって、今では科学的に正しいと思われる形が獲得され ている。太陽は、円盤のような形をした直径約10万光年の銀河系の中心か ら約3万光年のところにあり、私たちの地球は、その太陽の内側から数え て3番目の惑星なのである。私たちの銀河系の直径が約10万光年で、いち ばん近い銀河であるアンドロメダ銀河までの距離は約230万光年。だから 銀河系をピンポン玉(直径4cm)にたとえれば、ピンポン玉23個だけ離れ た所には、もうとなりの銀河があるという訳である。

  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%8A%80%E6%B2%B3%E7%B3%BB

   さて今日の本題は、その夜空の星をどういう視座で見るかということで ある。先日、四日市で講演をした時、その後にいくつかの天体望遠鏡で星 空を見る観望会が催された。折よく久し振りで晴れたので、四日市の駅前 広場でやっている観望会には、通りすがりの人たちまで参加して、素敵な 雰囲気の催しとなった。月あり、木星あり、アルビレオありで、親子連れ を含む多数の人たちが心ゆくまで星空を満喫したようであった。その際、 ある主婦と立ち話をした:

 「星が丸天井に貼りついているように見ていた時代と違って、今ではそ れぞれの星が異なる距離にあることが分かっているので、それを意識的星 を楽しむ視座に組み込んだ方がいいのでは?」というようなことをしゃべ ったのである。つまり目に見えている無数の星はすべて違う時代に放たれ た光であり、これはもう満天が宇宙の歴史を雄弁に物語っている「宇宙博 物館」みたいなものなので、そのような見方で夜空を楽しめば、見慣れた 空もまた情緒あふれる姿に一変するかも知れないということである。この 「星空観察」という見方から「宇宙観察」という見方への転換をお勧めし たことは、その主婦にとっては「目からうろこ」だったらしく、何だか大 変感激されたので、私としては嬉しかった。すでに多くの人がそのような 姿勢で星空を見つめているに違いないが、まだそのように「観察」してい ない人もいるだろうから、敢えてここで述べたような次第である。

■宇宙茫茫ヘッドライン
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【080908-01】 ULA、バンデンバーグからDelta IIによるGeoEye-1の打上げ成功
【080908-02】 中国、長征2Cによる環境・災害観測予報衛星2基の打上げ成功
【080908-03】 ESAのRosetta、小惑星Steinsのフライバイ成功…800kmまで近付き観測
【080908-04】 Phoenix Mars Lander、深さ18cmからの氷のサンプルの化学分析開始
【080908-05】 ロシアのISSへの補給機Progress、ISSから分離…推進系の実験を実施
【080908-06】 ESAのISSへの補給機“Jules Verne”、ISSから分離… 再突入は29日
【080908-07】 NASA、2008年中の2回のシャトル打上げのターゲット日を2日遅れに
【080908-08】 中国、3回目の有人飛行“神舟7号”を9/25-30の間に打ち上げ予定
【080908-09】 韓国のKSLV-1の打上げ、諸事情で遅れ2009年春以降に
【080908-10】 Aerojet、Orion用のモノプロペラントのエンジンのリスク低減燃焼試験実施
【080908-11】 Rocketdyne、極低温用に改良した昔の月からの離陸用エンジンで燃焼試験
【080908-12】 ロシアのAngaraの2段エンジン、液流し試験に移行
【080908-13】 カナダ宇宙庁長官に宇宙飛行士Dr.Steve MacLeanが就任
【080908-14】 ドイツで第8回欧州宇宙電力会議開催
【080908-15】 Aurora Flight Sciences、Minotaur IVの複合材構造の製造契約獲得
【080908-16】 インド、リモートセンシング主務機関の格上げ実施
【080908-17】 JAXAのウェブサイト内の注目記事へのリンク
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【080908-01】 ULA、バンデンバーグからDelta IIによるGeoEye-1の打上げ成功
 
関連記事:【080818-02】
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 9月6日、United Launch Alliance (ULA)はバンデンバーグからDelta II によりGeoEye, Inc.の次世代の衛星GeoEye-1の打上げを行い、所期の軌道 への投入に成功した。

 この打上げは、GeoEyeとBoeing Launch Servicesの契約の下で、Boeing からの契約を受けてDelta IIの機体の製作を含めてULAが行ったもの。

 なお、8月半ばには9月4日に打上げ予定と報じられていたが、9月2日にな ってULAは、フロリダ州を襲ったハリケーンHannaの影響で、打上げ作業をサ ポートするためにケープカナベラルからバンデンバーグへ移動予定であった 同社の打上げ専門家の移動に遅れが生じたために延期するとしていた。

 衛星はGeneral Dynamics製で、質量は1,955kg。高度681kmの軌道に投入さ れ、地表での分解能は白黒写真で0.41m、カラー写真で1.65m、位置精度は2m を達成する。

  http://sev.prnewswire.com/aerospace-defense/20080906/CLSA90306092008-1.html

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【080908-02】 中国、長征2Cによる環境・災害観測予報衛星2基の打上げ成功
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 9月6日、中国国家航天局(CNSA)は、山西省の太原衛星発射センタから、 長征2Cにより“環境・災害観測予報衛星”(環境減災)2基の打上げを行 い、所期の太陽同期軌道への投入に成功した。衛星A、衛星Bは同じ軌道上 に丁度半周離れて投入された。

 この2基の災害観測衛星は中国航天科技集団公司所属の東方紅衛星公司が 開発したもので、衛星Aには可視光カメラ、衛星Bには赤外線カメラが搭載 されている。

 この種の衛星としては中国初の衛星で、災害、生態系破壊、環境汚染の 進行などを観測し、災害発生の予測や発生後の対応等に役立つことが期待 されている。

 なお、2009年にはレーダー搭載の衛星Cが打ち上げられ、3基の衛星での 環境・災害観測予報衛星群が完成する計画となっている。なお、衛星A、B の設計寿命は3年。

  http://news.xinhuanet.com/english/2008-09/06/content_9806611.htm

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【080908-03】 ESAのRosetta、小惑星Steinsのフライバイ成功…800kmまで近付き観測
 
関連記事:【080825-03】
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 9月5日、ESAは彗星に向かっている探査機Rosettaが、途中でのミッショ ンとして計画していた小惑星Steinsのフライバイ(接近通過)が無事終了し たことを明らかにした。

 最短距離は800kmで、その時Rosettaは秒速8.6kmで飛行していたが、光学 観測機器 (OSIRIS)及び赤外線スペクトロメータ(VIRTIS)による撮像、観測 に成功した。

 Steinsは直径4.6kmで、遠くからは輝くダイヤモンドの様に見えているが、 近付くにつれて直径2kmほどのクレーターや、7個連続している小さなクレー ター等の表面の様子がはっきりと識別できている。写真は、左上から時計回 りに時間を追っての画像。

 なお、搭載されている広角と狭角の2つのカメラのうち、狭角のカメラは 最接近の数分前に自動でセーフモードに切り替わってしまい、最接近時の画 像の取得はできなかった。このカメラは2、3時間後には正常に復帰しており、 セーフモードとなった理由は未だはっきりしていない。

  http://www.esa.int/esaCP/SEMUOWO4KKF_index_0.html
  http://www.esa.int/esaCP/SEMNMYO4KKF_index_0.html

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【080908-04】 Phoenix Mars Lander、深さ18cmからの氷のサンプルの化学分析開始
 
関連記事:【080901-03】
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 8月30日、NASAのPhoenix Mars Landerは、漸く深さ18cmのところから採 取したサンプルを、Microscopy, Electrochemistry and Conductivity Analyzer (MECA)の中の湿性化学物質分析器の3番目のセルに取り込むこと に成功し、翌日から分析を始めた。

 このサンプルは深さが今までより深いということの他に、地表面で見ら れる多角形の小丘の連なりの間の部分からのサンプルであるということで、 これまでの多角形の中心部分のサンプルとは違った成分を含んでいるので はないかととの期待を持たれている。

 また、29日に連続して雲の動きを捉えることによる風の観測の中の約10 分間に得られた静止画像を連ねて動画としたものを分析している。ここで 捉えられている雲は水の結晶(氷)の雲と見られている。

  http://www.jpl.nasa.gov/news/news.cfm?release=2008-169

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【080908-05】 ロシアのISSへの補給機Progress、ISSから分離…推進系の実験を実施
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 9月2日、ロシアは、5月16日以来ISSにドッキングしていた無人の物資補 給船Progress M-64をISSから切り離した。

 今回は、そのまま大気圏に再突入するのではなく、少なくとも2週間程度 の間、単独で軌道上に留まり、推進系に関連した実験(Plazma-Progress Program)に用いられることとなっている。

 次のProgress M-65(ISSへの飛行計画上の番号は30P)の打上げは9月10 日に予定されている。また、10月12日にはクルー交替用の有人宇宙船Soyuz TMAが打ち上げられる予定となっている。

  http://en.rian.ru/science/20080902/116474297.html

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【080908-06】 ESAのISSへの補給機“Jules Verne”、ISSから分離…再突入は29日
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 9月5日、ESAは4月3日以来ISSにドッキングしていた欧州補給機Automated Transfer Vehicle (ATV)の初号機“Jules Verne”のISSからの離脱に成功 した。

 離脱は自動で行われ、拘束が解かれたATVはスプリングによってISSから 静か押し出され、1分間上方に動いて3m離れた時点でATVの小さい方の姿勢 制御用のスラスタを噴射してISSから遠ざかり、22分後に下方に約5km離れ た所でスラスタの噴射を終了した。

 今後はISSの後方且つ下方について行く形で、23日かけて徐々に高度を 下げ、最終的に無人の南太平洋に向けて大気圏に再突入する地点に達する こととなっている。

 9月29日に予定されている大気圏再突入はISSから直接見ることができる タイミングとすることになっており、他に2機の特別な観測機器を搭載し た航空機からもモニタする計画となっている。

  http://www.esa.int/esaCP/SEM1TTO4KKF_index_0.html

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【080908-07】 NASA、2008年中の2回のシャトル打上げのターゲット日を2日遅れに
 
関連記事:【080818-07】
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 9月5日、NASAは2008年の残りの2回のスペースシャトルの打上げターゲ ット日をそれぞれ2日遅らせることを明らかにした。

 打上げターゲット日は、ハッブル宇宙望遠鏡のメンテナンスに向かう STS-125ミッション(Atlantis)が10月8日から10日に、ISSへ向かうSTS-126 ミッション(Endeavour)が11月10日から12日に変更になった。

 この決定は、ケネディ宇宙センタへのハリケーンHannaの影響で遅れて いたAtlantisの射点への移動が終了し、Hannaに続く熱帯性暴風の動きも 明確なり、見通しがはっきりしたタイミングで行われたもの。

 各ミッションの打上げ日の最終的な決定はそれぞれ打上げの2週間ほど 前に開催されるそれぞれの打上げ準備審査会(FRR)で行われる。STS-125の FRRは9月22日から23日に、STS-126のFRRは10月30日に予定されている。

  http://www.nasa.gov/home/hqnews/2008/sep/
HQ_08224_Shuttle_reschedules_2008_launches.html


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【080908-08】 中国、3回目の有人飛行“神舟7号”を9/25-30の間に打ち上げ予定
 
関連記事:【080707-05】
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 9月6日、中国有人宇宙飛行管理局は、中国として3回目の有人宇宙飛行 となる“神舟7号”の打上げを9月25日から30日の間に実施することを明ら かにした。
 同日に開催された神舟7号有人宇宙飛行総指令部第1回会議で決まったも ので、最終的な日時は天候を見ながら決定するとしている。

 神舟7号及び打上げに用いられる長征2Fロケットの整備は順調に行われ ており、神舟7号への推進薬の搭載は早ければ9月7日に実施予定とされて いる。

 神舟7号には3人の宇宙飛行士が搭乗し、5日間の宇宙滞在中に1人が船外 活動を行う計画がある。

  http://news.xinhuanet.com/english/2008-09/06/content_9815338.htm

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【080908-09】 韓国のKSLV-1の打上げ、諸事情で遅れ2009年春以降に
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 9月5日、韓国航空宇宙研究所(KARI)は、2008年中には打ち上げるとして いた開発中の衛星打上げロケットKorea Space Launch Vehicle (KSLV-1) の打上げが2009年の第2四半期まで遅れる見込みであることを明らかにし た。

 遅れの理由は、

(1)国産の2段用に中国から調達している部品の納入が四川大地震の影響を受けて遅れていること
(2)ロシアからの1段の推進系の試験を行うための地上試験機(GTV)の提供が遅れたこと
(3)ロシアの協力を得て行っている羅老(ナロ)宇宙センタでの射場の建設が2009年3月以前には終了しな
  いこと
(4)確実な打上げを期するためにロシアと共同で打上げ準備状況を確認する特別のパネルを設けること
  としたこと

 の4点としている。
 KSLV-1の1段はロシア製、2段は韓国製で、低軌道に100kgの打上げ能力 を目標としている。

  http://www.koreatimes.co.kr/www/news/nation/2008/09/133_29009.html

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【080908-10】 Aerojet、Orion用のモノプロペラントのエンジンのリスク低減燃焼試験実施
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 9月4日、AerojetはNASAが開発している次期の有人宇宙船Orionのクルー モジュールに使用を予定している真空中推力73kgfのモノプロペラントのエ ンジンMR-104Gの初期段階でのリスク低減目的の燃焼試験の第2フェーズを 終えたことを明らかにした。

 2008年5月までにクルーモジュールが地球に帰還する際の使用を想定した 地上レベルでの試験を行ったのに続いて、真空中でのパルス作動の試験を行 ったもの。

 一連の試験では、何れも試験要求を上回る形で、着火回数87回、パルス作 動回数2,118回、消費推進薬量約200kgを達成した。

  http://www.aerojet.com/news2.php?action=fullnews&id=142

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【080908-11】 Rocketdyne、極低温用に改良した昔の月からの離陸用エンジンで燃焼試験
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 9月2日、Pratt & Whitney Rocketdyneは、NASAのConstellationプログ ラムのための技術開発の一環として、NASAの技術者と一緒に、曽てアポロ 計画で月からの離陸用に用いられたエンジンであるRS-18による一連の燃 焼試験を完了したことを明らかにした。燃焼試験はニューメキシコ州のホ ワイトサンズの施設で行われた。

 RS-18は、アポロ計画では推進薬として、常温で保存が可能で自律着火 性の推進薬を使用していたが、その後、液体メタン/液体酸素を使用する 様に改良が行われており、今回は改良されたエンジンを使用しての試験で あった。この改良は、NASAのExploration Technology Development Program (ETDP)の中の、Propulsion and Cryogenic Advanced Development Project の下で行われたもの。

 今回の一連の試験では、真空中での幅広い燃料と酸化剤の混合比での着 火の確実性の実証、燃焼室圧、燃焼効率、燃焼安定性のデータ等の幅広い データの取得を行うと共に、エンジンの素早い始動と停止のデモンストレ ーションも実施した。

http://www.pw.utc.com/vgn-ext-templating/v/index.jsp?vgnextoid=b721ae2ec142c110VgnVCM100000c45a529fRCRD&vgnextchannel=
7dfc34890cb06110VgnVCM1000004601000aRCRD&vgnextfmt=default


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【080908-12】 ロシアのAngaraの2段エンジン、液流し試験に移行
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 9月2日、ロシアのKhrunichev Space Research and Production Center は同社が開発している次期のロシアの主力打上げロケットAngaraの2段の エンジンURM-2が、液流し試験(推進薬の供給を行うが燃焼を伴わない試験) のためにモスクワ地区のエンジン試験場に搬入されたことを明らかにした。

 Angaraは低軌道への打上げ能力で2トンから24.5トンの幅広いバージョ ンを持つことが計画されており、飛行試験は2010年には始まり、2011年の 早い時期には軽量バージョンによる衛星打上げが、同年の後半には重量バ ージョンによる衛星打上げが予定されている。

  http://en.rian.ru/russia/20080902/116485802.html

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【080908-13】 カナダ宇宙庁長官に宇宙飛行士Dr.Steve MacLeanが就任
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 9月2日、カナダの工業相でカナダ宇宙庁(CSA)主管大臣であるJim Prentice は、CSAの長官に宇宙飛行士であるDr.Steve MacLean(53)を任命したことを 明らかにした。

 CSAの長官は2008年1月に9ヵ月前に任命されたLaurier Boisvertが突如辞 任し、カナダ産業省の副大臣補佐官Guy Bujoldが当面の長官職を務めていた もの。

 MacLeanは1983年にカナダで最初の6人の宇宙飛行士の1人として選任され、 1992年にスペースシャトルClumbiaに搭乗して初めて宇宙を体験し、2006年 にはスペースシャトルAtlantisでISSに赴き、カナダ人として初めてカナダ 製のロボットアームCanadarm 2の操作を行っている。また、彼はカナダ人 として2人目の船外活動経験者でもある。

  http://www.ic.gc.ca/cmb/welcomeic.nsf/0/85256a5d006b9720852574b70052a250?
  OpenDocument


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【080908-14】 ドイツで第8回欧州宇宙電力会議開催
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 9月14日から19日までドイツのコンスタンツにおいて、第8回のEuropean Space Power Conferenceが開催される。この国際会議は1989年にマドリッ ドで第1回が開催されて以来、2年或いは3年毎に開催されており、前回は2 005年にイタリアのストレーサで開かれている。

 この会議の特徴は、宇宙で用いられる電力に関するあらゆる面をカバー することであり、電力システムの構成から発電、蓄電、電力変換、電力マ ネージメント等に及んでいる。

 プログラムによると、14日の登録と歓迎レセプションに始まり15日から 19日の午前中まで2会場並行で合計20のセッションが持たれ、主として欧 州各国からの発表が行われる。欧州以外からも、日本、米国、ロシア、イ ンド等からの発表が予定されている。

  http://www.congrex.nl/08a02/objectives.asp

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【080908-15】 Aurora Flight Sciences、Minotaur IVの複合材構造の製造契約獲得
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 9月2日、Aurora Flight Sciencesは、衛星打上げ用ロケットMinotaur IV を開発しているOrbital Sciencesから、同ロケットの複合材構造の製造契 約を受けたことを明らかにした。

 Minotaur IVはOrbitalがこれまでに培って来たMinotaur、Pegasus及び Taurusといったロケットの技術をベースに適切な価格で提供しようとして いるロケットであり、Auroraはその趣旨を踏まえて同社のウェストバージ ニアの“低コスト”工場で複合材構造を製造するとしている。

  http://www.emediaworld.com/press_release/release_detail.php?id=152596

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【080908-16】 インド、リモートセンシング主務機関の格上げ実施
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 9月1日、インドはそれまで宇宙省の下の機関であったNational Remote Sensing Agency (NRSA)を、政府直属のNational Remote Sensing Centre (NRSC)に改めることを明らかにした。この変更の趣旨は、航空機或いは衛 星を用いた遠隔計測(リモートセンシング)の分野の活動の重要性を認識し、 主務機関の格を上げることにある。

 今後、NRSCは、インド宇宙研究機関(ISRO)のセンタの1つとして他のセ ンタと一体となって、国としての大きなリモートセンシング衛星群の運用 のための地上施設の開発と運用に当たる他、国としてのリモートセンシン グ衛星プログラムの開発研究の中心となる。また、政府の機関として、重 要な国家プログラムに関して、関連の省庁及び機関の連携を図ることが期 待されている。

  http://www.nrsa.gov.in/nrsa2nrsc.html

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【080908-17】 JAXAのウェブサイト内の注目記事へのリンク
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9/2 ISS・きぼうウィークリーニュース第309号
9/2 「だいち」PALSARによる愛知県の洪水観測の結果について
9/2 「きぼう」船外実験プラットフォーム、船外パレットの輸送準備
9/2 科学技術動向8月号に「月・惑星探査における我が国の宇宙開発能力」
9/3 国際宇宙ステーションの日本の実験棟「きぼう」(JEM)実験装置に係る安全検証結果
9/3 APRSAF-15水ロケット大会(AWRE)派遣日本代表決定について
9/3 地球が見える:南米、パタゴニアの巨大氷河が大きく後退(その2)
9/5 平成19事業年度財務諸表
9/5 GOSAT 第1回研究公募採択結果のお知らせ
9/5 「第28回JAXAタウンミーティング in 稲沢」開催報告
9/5 「第32回JAXAタウンミーティング」 in 尾鷲の開催について
9/5 「第33回JAXAタウンミーティング」 in 飛騨の開催について
9/5 「だいち」AVNIR-2によるニューオリンズ・ハリケーン「グスタフ」の緊急観測結果
9/5 「だいち」PALSARによるニューオリンズ・ハリケーン「グスタフ」洪水観測
9/5 宇宙教育センター活動映像レポートのHD配信について
9/5 宇宙連詩第3期スタート。第4誌公募
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