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メールマガジン「週刊KU-MA」 第18号          [2008.10.29]
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■目次----------------------------------------------------------------
(1)YMコラム
     「ヨーロッパの固体ロケット3段目の地上燃焼試験」

(2)ワンダフル宇宙
     「新しいタイプの宇宙教育の場──「宇宙の学校」のあらまし」

(3)宇宙関連ニュース「宇宙茫茫」
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■YMコラム(18) 2008年10月29日
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 ヨーロッパの固体ロケット3段目の地上燃焼試験
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 10月23日、イタリア・サルディニアにあるサルト・ディ・クィラ実験 場で、ヨーロッパが開発中の固体燃料ロケット「ヴェガ」(VEGA)の3 段目モーター「ゼフィロ9A」の地上燃焼試験が行われ、計画通り120秒 間の燃焼に成功しました。ヴェガは2009年末に初フライトが予定されて います。

 前のバージョンはZ9 (Zefiro 9、ゼフィロ9)と呼ばれ、前回の地上燃 焼試験でノズルが脱落するという不具合が発生しました。

  http://www.esa.int/esaCP/SEMCVFT4LZE_index_0.html

 それにノズルデザインへの改良を施したゼフィロ9Aは、全長3.17 m、 直径1.92 m、重量が10.5トンで、最大真空推力32.6トンで、構造重量比 が非常にすぐれています。今回は試験用の短ノズルでテストしたもので す。テストスタンド上のモーターの写真や燃焼試験の情景、詳しい記事 を以下のページで見ることができます。

  http://www.esa.int/esaCP/SEM0KERTKMF_index_1.html#subhead2

 2009年2月には、このゼフィロ9Aの燃焼試験がもう一度行われます。 これでヴェガロケットの燃焼試験はすべて終了することになります。1 段目のP80モーター、2段目のゼフィロ23モーターはすでに燃焼試験を終 えており、そして2009年末までには、南米クールーからのヴェガのテス ト飛行が予定されています。

 ヴェガは、1,2,3段目に固体燃料、さらにその上段に液体モジュ ールを配したヨーロッパ初の固体燃料による衛星打上げロケットで、全 長30 m、全備重量137トン、高度700 kmの極軌道に1.5トンの衛星を投入 する能力を持っています。

  http://www.esa.int/SPECIALS/Launchers_Access_to_Space/ASEKMU0TCNC_0.html

 日本のM−Vロケットとほぼ同じくらいの性能ですね。日本の固体ロケ ットを一生懸命に研究しながら遂にヴェガを完成しようとしているヨーロ ッパ、「高価だから」という理由を前面に押し出して開発にストップがか かった日本のM−V──複雑な気分です。

(YM)

■ワンダフル宇宙(18) 2008年10月29日
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 新しいタイプの宇宙教育の場──「宇宙の学校」のあらまし
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 現在の日本の子どもたちが抱えるさまざまな問題を乗り越えるために、 実に多くの試みが行われています。新聞やテレビ、あるいは他のメディ アを通じて聞こえてくるそれらの挑戦は、ひところよりも勢いを増して おり、楽観的な見方をする人は、「これくらいみんなが一生懸命になり 始めたから、もう日本は大丈夫」と安心している人もいるようです。確 かに、プラス思考で行われている試みは心強いものであり、多くの善意 の人たちがこれに惜しみなく協力をしています。こうした動きを支える ぶ厚い層の人々を擁する限り、日本という国の屋台骨はそう簡単にはへ し折れることはないと信じたいですね。

 しかしそうした取組みを全体として吟味すると、いくつかの重要な課 題も発見できます。吟味は継続中ですが、これまでに明らかになった事 柄を述べ、それらを克服するための新しい試みのかたちを提起してみた いと思います。KU−MA会員の皆さんの積極的な参加があれば、その 新しい形の試みは、日本の子どもたちを取り巻き育む環境を大きく変え ていく力になるでしょう。KU−MAがこれから皆さんの力を合わせて 追求したいその新しいタイプの宇宙教育の実践のかたちを「宇宙の学校」 と呼んでいます。この『ワンダフル宇宙』において、「宇宙の学校」が どのようなものであるかを紹介し、どこにその新しさがあるかを、今週 から何回かに分けて述べていきましょう。まずは「宇宙の学校」の大体 の段取りをお話しすることにします。

 たとえばすでに東京都下の国分寺地区で豊かな実践経験のある「宇宙 の学校」キッズコース(親子で参加)は、時系列的に次の要素から成っ ています。

(1)KU−MAに協力して「宇宙の学校」を実施する組織(自治体、
   青少年 育成組織、市民活動の組織、企業体など)を見つける。

(2)実施日時、会場、定員、選定方法、当日のプログラムなどを決
   めて、ポスターや自治体の公報などを通じて子どもたちとその
   親たちを募集し、応募者を受け付け、選定する。場合によって
   は、定員を超えても全員受ける時もあるでしょう。

(3)開校式につづいて第1回のスクーリングを実施する。開校式で
   概要説明を行い、スクーリングでは、子どもたち・親たちが興
   味を持ちそうな実験や工作(水ロケットづくりや熱気球づくり
   など)を楽しみ、親子が協力して一つのものを作り上げる時間
   を過ごす。

(4)第1回のスクーリングが終わると、数冊のリーフレットが渡さ
   れる。数箇月後に第2回の数回のスクーリングが行われるので、
   リーフレットは「それまでに一つでも二つでもやってきてくだ
   さいね」と言って渡す。まあ強制的でない宿題ですね。

(5)第2回のスクーリングでは、種目を変えてまた実験や工作を行
   い、親子で楽しむ。そして終了後にまた新しいリーフレットを
   渡す。

(6)こうして数回のスクーリング(場合によっては2回だけ)を実
   施し、その度毎に「宿題」を渡して、最終回のスクーリングの
   後に閉会式を行う。

 以上が「宇宙の学校」のあらましです。当面参加者にお渡しする一 連のリーフレットはすでに揃っています。もちろんこれから次々と (皆さんの協力も得て)新しいテキストを作って行くつもりではあり ますが、とりあえず28冊くらいはあります。だから、準備の事務をや る人と、当日の実験や工作を指導する人と、当日親子の間を回ってリ ードする数人、受付などが揃えば、この「宇宙の学校」は気楽に実施 することができるのです。日本全国どんな辺鄙な場所でも可能な「宇 宙の学校」を、あなたもやってみませんか。もちろん最初は要領が分 からないでしょうから、KU−MAがお手伝いしますので心配要りま せんよ。

 この週刊KU−MAが長すぎるというご批判をお持ちの方もいらっ しゃるようなので、今週はこれくらいにして、次週からは、この「宇 宙の学校」によって切り拓かれる新たな宇宙教育の可能性を、実例を 挙げながら御説明することにしましょう。あなたがあなた御自身の地 域で「宇宙の学校」を開催される日のために、ひとまずは上のあらま しをじっくりと思い描いてみていただけると幸いです。

■宇宙茫茫ヘッドライン
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【081027-01】 インド、月探査機Chandrayaan-1の打上げ成功
【081027-02】 二世宇宙飛行士2人等、ISSからSoyuz TMA-12で無事帰還
【081027-03】 ULA、バンデンバーグからDelta IIでイタリアのCOSMO 3の打上げに成功
【081027-04】 中国、宇宙環境探測衛星“實踐六號”03組A、Bの打上げに成功
【081027-05】 JAXAとMHI、H-IIA15号機によるGOSATと小型副衛星打上げ計画公表
【081027-06】 スペースシャトルEndeavour、射点の移動完了…STS-126の準備開始
【081027-07】 ESAのGOCEのRockotによる打上げ、2009年2月以降に遅れる
【081027-08】 Arianespace、RASCOM-QAF1Rの打上げ契約獲得
【081027-09】 韓国、KSLV-1のGTVの1、2段結合作業を公開
【081027-10】 ESA、Vegaの3段の改良型固体ロケットモータZefiro 9-Aの燃焼試験成功
【081027-11】 ケープカナベラル空軍ステーションのSLC-36、公式に民間に開放
【081027-12】 PlanetSpace、ISSへの新輸送手段契約確保に向けBoeingを引き込む
【081027-13】 NASA、南極で試験中の月での居住施設のプロトタイプの名称を募集
【081027-14】 ロス上級裁、Boeingに対しICOに4.6億ドルの支払いを命ずる判決
【081027-15】 Lunar Lander Challengeで初の優勝者出る…レベル1でArmadillo
【081027-16】 Sierra Nevada Corporation、SpaceDevを買収
【081027-17】 JAXAのウェブサイト内の注目記事へのリンク
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【081027-01】 インド、月探査機Chandrayaan-1の打上げ成功
 
関連記事:【081013-05】
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 10月22日、インドはスリハリコタのSatish Dhawan Space Centreから 改良型のPSLV(極軌道衛星打上げロケット)により、月探査機Chandrayaan-1 の打上げを行い、所期の軌道への投入に成功した。

 2003年8月15日のインド独立記念日にバジパイ首相が、2008年までに月 に探査衛星を送ると宣言しており、当初予定していた4月からは半年遅れ となったが、その公約を果たしたことになる。

 Chandrayaan-1は先ず、22,856km×254km、軌道傾斜17.9度の軌道に投 入された。その後軌道変更を行って(現在は、10月26日に3回目の軌道変 更を行った結果164,600km×348kmの軌道上にある)11月8日に月を周回す る楕円軌道に入り、その後高度を下げて、最終的には高度100kmで月を周 回する軌道に入り、月の全球の化学物質の分布マップを作成することを 主目的とした観測を行う予定。

 Chandrayaan-1は打上げ時の質量1,380kgで、11種の観測機器を搭載し ている。その中の一つである、質量29kgのMoon Impact Probe(MIP)は11 月15日頃に月の表面に向けて発射される予定となっている。MIPは約30分 で月面に達すると考えられているが、落下中に、画像、高度情報、スペ クトル情報を母機を通じて地球に送信する。

 観測機器の提供元はインドがMIPを含んで5種、NASAが2種、ESAが3種、 ブルガリアが1種となっている。

 なお、Chandrayaan-1の打上げ成功の記者会見の中でインド宇宙研究機 構(ISRO)のNair総裁は2009年末か2010年初めにChandrayaan-2をロシアと の共同プロジェクトとして打ち上げる予定であると語った。

  http://www.spaceflightnow.com/news/n0810/21chandrayaan1/

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【081027-02】 二世宇宙飛行士2人等、ISSからSoyuz TMA-12で無事帰還
 
関連記事:【081020-01】
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 10月24日の現地時間09:37、ISSからの帰還者3人を乗せたSoyuz TMA-12 は無事にカザフスタンの予定着陸地点に着陸した。

 帰還したのはISSの第17次長期滞在クルーとして約6ヵ月間ISSに滞在し ていたロシア人Sergey VolkovとOleg Kononenko及び短期訪問者として10 日間滞在した米国人Richard Garriottである。

 2007年10月と2008年4月に連続して発生したSoyuz TMAの再突入の際の飛 行経路が厳しい条件の弾道飛行となり、着陸地点が大きくずれる現象は再 発しなかった。この現象の発生を避けるために、その原因とされた作動し なかった分離用の爆発ボルトと同じ位置の爆発ボルトをドッキング中に船 外活動によって取り外しており(関連記事:【080714-02】)、その処置の 正しさが実証された。

 なお、Sergey VolkovとRichard Garriottは共に宇宙飛行士の二世であり、 彼等の父親は着陸地点で息子達を迎えた。

  http://en.rian.ru/russia/20081024/117925644.html

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【081027-03】 ULA、バンデンバーグからDelta IIでイタリアのCOSMO 3の打上げに成功
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 10月25日、United Launch Alliance(ULA)はバンデンバーグからDelta II によるイタリアの衛星COSMO-SkyMedの3号機(COSMO 3)の打上げを行い、所 期の軌道への投入に成功した。(COSMO:Constellation of Small Satellites for Mediterranean basin Observation)

 COSMO-SkyMedはイタリアのThales Alenia Space製のイタリア宇宙事業団 (ASI)とイタリア国防省のデュアルユースの合成開口レーダ搭載の地球観測 衛星で、質量は約1.9トン。高度620kmの軌道上で4基で衛星群を構成する ことになっているが、今回はその3回目の打上げであった。

 この打上げはBoeing Launch ServicesがThales Alenia Spaceから受注し たもので、打上げ用のロケットと打上げサービスをBoeingがULAから調達す る形で行われたもの。

 ULAではアラバマ州ディケーター(Decatur)の工場で略2年前から機体の製 造を始め、今年の2月に1段、8月に2段を射場に搬入し、9月16日に機体を射 点に据え付け、9月19日に4本の固体ロケットブースタの取り付けを終え、そ れ以来射点での点検・整備作業を行って打上げを迎えた。

  http://www.prnewswire.com/cgi-bin/stories.pl?ACCT=104&STORY=/www/story/10-25-
  2008/0004911318&EDATE


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【081027-04】 中国、宇宙環境探測衛星“實踐六號”03組A、Bの打上げに成功
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 10月25日北京時間09:15、中国は太原衛星発射センタから長征4号Bによ り、宇宙環境探測衛星“實踐六號”03組A、Bの打上げを行い、高度約600km の所期の軌道への投入に成功した。

 “03組”とは、2006年10月24日に打ち上げられた“實踐六號”02組ペア の後継機の意味で、前ペアに引き続いて今後2年間に亘って宇宙放射線等の 宇宙環境関連の観測を行う予定とされている。

 衛星は、上海航天技術研究院と東方紅衛星公司の共同製作で、搭載され ている観測機器は中国電子科技集団公司が製作した。

 今回の打上げは、長征シリーズとしては110回目の打上げで、1996年10月 以来連続68回の打上げ成功である。

  http://www.spaceflightnow.com/news/n0810/25china/

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【081027-05】 JAXAとMHI、H-IIA15号機によるGOSATと小型副衛星打上げ計画公表
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 10月22日、三菱重工業(株)とJAXAは宇宙開発委員会において、“平成20 年度冬期 ロケット打上げ及び追跡管制計画書 温室効果ガス観測技術衛星 (GOSAT)/小型副衛星/H-IIAロケット15号機(H-IIA・F15)(案)”の報 告を行った。打上げ予定日は未だ特定していない。(GOSAT:Greenhouse gases Observing SATellite)

 この打上げは三菱重工業(株)が提供する打上げ輸送サービスにより実施 されるもので、JAXAは打上げの際の安全監理に係る業務及び、打ち上げら れた後の衛星の追跡管制を実施する。

 GOSATは、JAXA、国立環境研究所、及び環境省の共同プロジェクトで、温 室効果ガスの全球の濃度分布とその時間的変動を測定する衛星で、京都議 定書に基づく組織的観測の維持及び開発の促進に貢献すると共に地域毎の 吸収排出量の把握や森林炭素収支の評価等の環境行政に貢献することを主 目的としており、質量1,750kgで、高度約666km、軌道傾斜98.06度の太陽同 期準回帰軌道に投入される。なお、GOSATの愛称は公募により、「いぶき」 に決定している。

 同時に打ち上げられる小型副衛星は全部で7基で、内1基はJAXAの小型実 証衛星1型(SDS-1)で、他は公募により打上げ機会を得た以下の6基である。 (数字は寸法と質量で何れも概数。SDS-1は70×70×60cm、100kg。)

* 東大阪宇宙開発協同組合の「SHOLA-1」…50×50×50cm、50kg
* 東北大学の「スプライト観測衛星(SPRITE-SAT)」…50×50×50cm、45kg
* ソラン株式会社の「かがやき」…30×30×30cm、20kg
* 東京大学の「PRISM」…18×18×35cm、8kg
* 香川大学の「STARS」…20×20×40cm、親機4kg/子機3kg
* 東京都立産業技術高等専門学校の「航空高専衛星KKS-1」…15×15×15cm、3kg

 また、JAXAは同じ宇宙開発委員会において、H-IIAロケット14号機に適 用した、燃焼圧力の変動の低減を目標として開発した第2段用の改良型LE -5Bエンジン(LE-5B-2)及び、固体ロケットブースタSRB-Aのノズルの局所 エロージョン排除を目指した新しいSRB-A3のために設計変更を施したノ ズル(但し安全マージン確保のため板厚は従来のノズルと同じ厚肉のまま) の飛行結果の評価に基づき、LE-5B-2及びSRB-A3を15号機に適用すること 並びに、小型副衛星(ピギーバック衛星)7基を搭載するのに必要な構造体 として新たに開発した支持構造(TYPE-C)及びかさあげアダプタについて の報告を行った。

 かさあげアダプタイメージ図
  http://www.ku-ma.or.jp/img/081027-05.jpg

 
http://www.jaxa.jp/press/2008/10/20081022_sac_h2a_f15_j.html

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【081027-06】 スペースシャトルEndeavour、射点の移動完了…STS-126の準備開始
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 10月23日、NASAはスペースシャトルEndeavourを射点39Bから39Aに移動 し、11月14日に予定しているSTS-126ミッションに向けて準備を開始した。

 Endeavourはハッブル宇宙望遠鏡のメンテナンスに向かう予定のAtlantis の打上げで万一の事態が発生した場合に救助に向かうための打上げ準備を 進めるために、9月19日に射点39Bに据え付けられ、整備作業が行われてい たが、9月29日にハッブル宇宙望遠鏡のメンテナンスの延期が決まり、Atlantis が組立棟に戻されたのを受けて、通常の打上げに用いられる射点39A に移されたもの。

  http://www.space.com/missionlaunches/081023-sts126-launchpad-swap.html

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【081027-07】 ESAのGOCEのRockotによる打上げ、2009年2月以降に遅れる
 
関連記事:【080915-02】
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 10月24日、ESAはEurockot Launch Services GmbHによりプレセツクから Rockotで打ち上げられる予定の地球の重力場の精密計測を目的とした衛星 GOCE(Gravity field and steady state Ocean Circulation Explorer mission) の打上げに関し、Rockotの打上げに責任を持っているロシアの政府 機関から更なる遅延の連絡を受けたことを明らかにした。

 9月7日に判明した上段ロケットのBreeze KMの航法誘導機器の不具合の 原因究明と対策立案を行って来た結果、対策のための作業期間が最低でも 2ヵ月必要となり、10月初めには10月27日にも打ち上げ可能との見方もさ れていたが、打ち上げられるのは早くても2009年2月で、予定日の決定は 改めて不具合対策が終了した時点で行うこととされている。なお、どの様 な対策を行うのかは明らかにされていない。

  http://www.esa.int/esaCP/SEM8VARTKMF_index_0.html

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【081027-08】 Arianespace、RASCOM-QAF1Rの打上げ契約獲得
 
関連記事:【080915-11】
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 10月22日、Arianespaceは汎アフリカ通信衛星機構RASCOM(Regional African Satellite Communication Organization)との間で通信衛星RASCOMQAF1Rの 打上げ契約を締結したことを明らかにした。打上げは2010年にギア ナの射場からAriane 5かSoyuzによって行われる。

 衛星はThales Alenia Space製で、同社のSpacebus 4000 B3プラットフォ ームをベースとしており、質量は約3,200kgである。

 この衛星は2007年12月に打ち上げられたが、アポジモータで推進薬加圧 用のヘリウムガスの漏洩が生じ、姿勢・位置制御用の推進系を用いて静止 軌道に達したことから寿命が大幅に短くなっているRASCOM-QAF1の代替機と して打ち上げられる。

  http://www.arianespace.com/news-press-release/2008/08-10-22-Rascom-QAF1R-
  satellite-to-launch.asp


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【081027-09】 韓国、KSLV-1のGTVの1、2段結合作業を公開
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 10月16日、韓国航空宇宙研究院(Korea Aerospace Research Institute: KARI)は全羅南道高興(チョンラナムド・コフン)羅老(ナロ)宇宙センタ で、初の国産の人工衛星打上げ用ロケットKSLV-1の1、2段の結合作業を公 開した。

 公開された機体は、地上試験のための機体(Ground Test Vehicle:GTV) であるが、実機と同様に製造されてものである。

 1段はロシアのKhrunichev State Space Science and Production Center 製の液体ロケット、2段は韓国製の固体ロケットで、低軌道に100kgの打上 げ能力を目標としている。

 2008年末に予定している射場の完成を待って、GTVによる検証試験を実施 し、2009年の第2四半期に科学衛星2号を搭載しての打上げを予定している。

 左に1段、右に2段+衛星フェアリングと後方から見た2段
  http://www.ku-ma.or.jp/img/081027-09.jpg

  http://www.koreatimes.co.kr/www/news/nation/2008/10/133_33007.html

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【081027-10】 ESA、Vegaの3段の改良型固体ロケットモータZefiro 9-Aの燃焼試験成功
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 10月24日、ESAは開発中の小型の打上げロケットVegaの3段の固体ロケッ トモータZefiro 9に改良を施したZefiro 9-Aの初めての地上燃焼試験が無 事終了したことを明らかにした。

 試験はイタリアのサルディニア島南東部のイタリア空軍が管理するSalto di Quirraの射場内の燃焼試験場でおこなわれたもので、燃焼時間120秒、 最大燃焼室圧75barを達成し、モータの改良による性能向上及び、2007年3 月に行われたZefilo 9の燃焼試験の時に発生したノズルの損傷対策として 採用されたノズルの設計変更の妥当性の確認を行うことができた。

 Zefiro 9-AはAvio SpA製で、直径1.92m、長さ3.17m、推進薬量10.5トン で真空中最大推力320kNを目標としている。このモータの推進薬質量とイナ ート質量の比率は、これまでのどの宇宙輸送用の固体ロケットモータより 高いとされている。

 2009年2月に2回目の地上燃焼試験を予定しており、その完了によって、 Vegaの固体ロケットモータ(1段:P80、2段:Z23、3段:Z9A)の確性試験が 終了する計画となっている。

 Vegaは3段目までの固体ロケットの上に液体ロケットの上段モジュール を持ち、全長30m、全備137トンで、高度700kmの極軌道に1,500kgを投入す ることを目標としている。

  http://www.esa.int/esaCP/SEM0KERTKMF_index_0.html

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【081027-11】 ケープカナベラル空軍ステーションのSLC-36、公式に民間に開放
 
関連記事:【080811-10】
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 10月22日、米国フロリダ州のケープカナベラル空軍ステーションで軍 及び州の高官が出席して、36番ロケット射場(Space Launch Complex 36 :SLC-36)を、フロリダ州が運用することを始めるに際しての公式の式典 が開催された。

 フロリダ州では州の機関であるSpace Floridaを通じて、SLC-36を改修 して小型から中型の衛星を打ち上げる各種のロケットの打上げが可能な Commercial Launch Zone (CLZ)とし、その管理運営の全責任を負うと共 に、打上げの仲介業者の立場で多様なロケットによる商業打上げニーズ の調整を行って、フロリダからの商業打上げを発展させたいと考えている。

 今後、工事の着工までに環境アセスメントが行われることとなるが、そ の結果を待って工事に掛かり、2010年秋までには中小型ロケット用の“Pad A” を建設したいとしており、州議会では、既に2009年度に1,450万ド ルの予算を認めている。

  http://www.af.mil/news/story.asp?id=123120781

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【081027-12】 PlanetSpace、ISSへの新輸送手段契約確保に向けBoeingを引き込む
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 10月22日、PlanetSpaceはNASAが予定しているISSへの民間輸送手段(Commercial Resupply Services:CRS)の調達契約の獲得に向けて、チームメ ンバーにBoeing CompanyのSpace Exploration Divisionを加えることを明 らかにした。

 現在、PlanetSpace、Orbital Sciences Corp.、Space Exploration Te- chnologies (SpaceX)の3社に対して11月7日までに最終提案を行うことが求 められている段階で、業者選定は12月23日までに行われることとなってお り、3社の中で2社が生き残る可能性があるとされている。

 PlanetSpaceのチームにはAlliant Techsystems(ATK)とLockheed Martin Corporation (LM)が参画しており、ATKが打上げロケット、LMが軌道間輸送 機を担当する体制を取っている。Boeingはそこに加わって、貨物用キャリ アの開発、貨物のインテグレーションサービス、ISSとの関係事項での支援 等を行うことが期待されている。

 打上げロケットについてはATKの“Athena III”の構想が既に公表されて おり、PlanetSpaceでは、打上げをこの日公式にSpace Floridaに運用が認 められたケープカナベラル空軍ステーションのSLC-36から行うことを想定 している。

  http://www.planetspace.org/pdf/PressRelease102208.pdf

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【081027-13】 NASA、南極で試験中の月での居住施設のプロトタイプの名称を募集
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 10月21日、NASAとChallenger Center for Space Science Educationは、 現在南極のマクマード基地で試験が行われている月での居住施設のプロト タイプの名称を募集する“Name that Habitat” キャンペーンを開始する ことを明らかにした。

 応募する資格があるのは6年生から10年生までの児童生徒で、応募期間 は11月20日迄の1ヵ月間とされている。Challenger Centerが募集の実務を 担当する。

 この試験は、NASA及びInnovative Partnerships Programの下でNASAと Space Act Agreementを結んだILC Doverがマクマード基地を管理している National Science Foundationの協力を得て実施している試験で、ILC Dover 製の膨らませて用いる居住区“Inflatable Habitat”を2008年1月から 2009年2月までの予定で厳しい条件下に置き、データの取得を行っている もの。

 今回の試験に供されているプロトタイプは約36平方メートルの広さで、天井高は最 大で2.4mあり、断熱、暖房、電力供給、予圧の機能を有しているが、小 さく折り畳んで輸送し、4人で数時間で膨らませて使用することができ、 また畳むこともできる。

  http://www.nasa.gov/home/hqnews/2008/oct/HQ_08267_Habitat_Naming_Contest.html

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【081027-14】 ロス上級裁、Boeingに対しICOに4.6億ドルの支払いを命ずる判決
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 10月21日、米国カリフォルニア州のロサンゼルス上級裁判所は、陪審の 評決に基づいて、Boeing Satellite Systems International Inc.とその親 会社Boeing Co.に対して、総額4億6,220万ドルをICO Global Communications Holdings Ltd.に支払うことを命ずる判決を言い渡した。Boeing Satellite Systems分が3億7,060万ドル、Boeing Co.分が9,160万ドルとされ ている。この額には懲罰的損害賠償は含まれていない。

 この裁判は、ICOがBoeingが、発注済みの衛星の製造に応じないことから、 契約違反であるとして訴えていたもの。なお、陪審はICOが求めている懲罰 的損害賠償を認める評決をしており、この額を巡る審議は10月28日に始まる こととなっている。

 Boeingは判決を不服として、裁判が陪審の評決に委ねられたこと自体や、 裁判の進め方、裁判所の陪審への関わり方に基本的な誤りがあるとして控訴 するとしている。

 ICOは、1995年に、軌道傾斜45度で周期6時間(高度10,390km)の2つの直 交する軌道上に5基ずつの衛星を配置する計画を掲げ、当時のHughes Electronics Corp.との間で12基の衛星の製造と打上げの契約を結び、2基は打 ち上げられた(最初の衛星は打上げ失敗)が1999年にICOが連邦破産法第11 条の適用を申請したことをきっかけに製造が凍結され、その間の2000年に Hughes ElectronicsがBoeingに買収されるという事態となっていた。

 その後、会社を建て直したICOは2003年8月にBoeingに対し、残り10基の製 造再開を求めたが、Boeingが4億ドルの追加支払いを求め、ICOは応じなかっ たことから製造は中断されたままで、2005年1月までに軌道上に少なくとも 2基の衛星を配することという連邦通信委員会(FCC)の周波数ライセンスの条 件を満たせない事態を招いた。

 2004年に、仲裁によって解決を図ろうとするICOに対してBoeingは、ICOに 仲裁を求める資格は無いとの判断を求めて訴えを起こしており、これを受け てICOが損害賠償の訴訟を起こし、今回の判決となったもの。

  http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601087&sid=aipK9Z6l8aMo&refer=home

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【081027-15】 Lunar Lander Challengeで初の優勝者出る…レベル1でArmadillo
 
関連記事:【081020-14】
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 10月24日、25日の両日、米国アリゾナ州のLas Cruces International Airportにおいて、今年で3回目となるNorthrop Grumman Lunar Lander Challengeの競技会が行われた。

 この競技会はNASAがCentennial Challengesプログラムの下で提供する 200万ドル(過去2年の賞金の持ち越しを含む)の賞金を目指して行われる競 技会で、月面と月周回軌道上の宇宙機との間の移動を想定して、垂直離着 陸の“月着陸機”で、2点間の移動の精度(飛行高度、滞空時間を含む)及 び制限時間内での往復飛行の実施を競うもので競技会の運営にはX PRIZE Foundationが当たっている。

 今年の競技会には9チームがエントリーをしていたが、競技会当日飛行 ができる状態になったのは、Armadillo AerospaceとTrueZer0の2チームだ けであった。Armadilloは商業打上げ用のロケットを自社開発しようとし ている本格的なロケット開発企業であるが、TrueZer0はマシーンショップ を経営する親子に機械と電気のエンジニアが加わった4人のチームで初参 加である。

 競技は難易度の異なる2つのレベルで争われ、初日は飛行高度50m以上、 滞空時間90秒以上を達成し、100m離れた平坦な場所に着陸し、制限時間内 に同様の飛行をして出発点に戻るという難易度の低いレベル1の競技(優勝 賞金35万ドル)が行われ、Armadilloがクリア、TrueZer0は失敗という結果 に終わった。

 2日目の競技は滞空時間180秒以上、着陸地が月面を摸した不整地という 条件(優勝賞金100万ドル)で行われ、チャレンジしたのはArmadilloだけで あったが、失敗に終わった。

 この競技会で3年目にして初めて結果を残したArmadilloには11月にワシ ントンDCで、賞金授与が行われる。なお、賞金の残額165万ドルは来年に 持ち越しとなった。

  http://www.nasa.gov/home/hqnews/2008/oct/HQ_08-271_Armadillo_Challenge.html

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【081027-16】 Sierra Nevada Corporation、SpaceDevを買収
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 10月20日、SpaceDevは、Sierra Nevada Corporation (SNC)による同社 の買収に合意したことを明らかにした。

 SpaceDevの取締役会の決定に基づいて、SNCとの間で契約書を取り交わ したもので、今後、証券取引委員会(SEC)のレビューを経て、SpaceDevの 株主総会での決議を経て有効となる。

 SNCではSpaceDevを取り込んで、現有の子会社MicroSat Systems及び社 内の宇宙関係部門を含めて、統合宇宙技術部門を形成するとしている。

  http://www.spacedev.com/press_more_info.php?id=287

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【081027-17】 JAXAのウェブサイト内の注目記事へのリンク
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10/20 平成20年度宇宙教育指導者育成セミナー東北地区の参加申込み受付を開始
10/21 ISS・きぼうウィークリーニュース第315号
10/21 「第32回JAXAタウンミーティング in 尾鷲」開催報告
10/21 「きずな(WINDS)」の実験推進ページを公開しました
10/21 フェルミ衛星がガンマ線で輝く新しいパルサーを発見、米サイエンス誌に発表
10/22 地球が見える:海上風力発電所のある風景、コペンハーゲン、デンマーク
10/23 国土交通省国土地理院と宇宙航空研究開発機構との連携協力の
    推進に関する基本協定の締結について

10/23 若田宇宙飛行士おもしろ宇宙実験アイディアの募集について
10/23 ケーススタディ<小学校での授業活用モデル>のページに
    広島県廿日市立大野東小学校の事例を追加

10/23 香川大学が人工衛星「STARS」の愛称を募集
10/24 宇宙連詩:第9詩が選ばれました
10/24 月周回衛星「かぐや(SELENE)」搭載の地形カメラによる南極シャックルトンクレータ内の
    永久影領域の水氷存在に関する論文のサイエンスへの掲載について

 【イベント】
11/1 第34回JAXAタウンミーティング in 松山
11/1 地球観測衛星ワークショップ
11/2 第16回衛星設計コンテスト最終審査会
 【付録】
10/26 第21回東京国際映画祭で「ザ・ムーン」の字幕監修坂本成一JAXA教授が舞台挨拶

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