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メールマガジン「週刊KU-MA」 第68号          [2009.10.21]

■目次

(1)YMコラム
     「奥さんはハム?」

(2)ワンダフル宇宙
     「コウモリとメダカ」

(3)宇宙関連ニュース「宇宙茫茫」
■YMコラム

 奥さんはハム?

 ある著名な飛行士との韓国での会話。

 「ねえねえ、韓国語って初めてなので覚えづらいのよね。」

 「でも、まあ“アニョンハシムニカ”と“カムサハムニダ”だけ当面は 知っていればいいんじゃないの?」

 「“アニョンハシムニカ”は何とか言えるようになったけど、 その“カム”なんとかっていうのは?」

 「“ありがとう”ってことらしいよ」

 「“カム”……何ですって?」

 「カムサハムニダ」

 「何だか言いづらい言葉だなあ」

 「そうだ、“カミさんは、ハムだ”って覚えたら?」

 「エーッ、そんないい加減でいいの?」

 「まあいいからやってごらんよ」

 「うん、やってみるわ」

 そして翌朝。

 「ねえねえ、昨日あの変な言葉を言ってみたけど通じなかったわよ」

「何て言ったの?」

「オクサンハ、ハムダ」

 こりゃ駄目だ!

 一週間の韓国・大田での国際宇宙学会は、あっと言う間に終わりました。 しかし収穫も多かったことは確かです。多くの友人たちと、動きつつある 世界の宇宙活動の新展開について話ができました。確かに世界の宇宙はダ イナミックに新しい時代を迎えつつあるという実感がします。日本がこれ から、従来通り自分の殻に閉じこもって保守的に生きて行くのか、人類史 に貢献するとの希望と意気込みを持って地球の新時代を切り拓く立場に立 つのか、この1年が勝負のような感じがしますね。明日の木曜日はNHK 教育テレビ「視点・論点」の収録です。題して「有人ロケットの夢」。

 帰路は、大阪経由で沖縄に飛び、沖縄の子どもたちと「宇宙の学校」を 楽しみました。素朴で明るい那覇の子どもたちとそのお父さんやお母さん たちが素敵でした。キムチからゴーヤ。すっかり健康的になって帰って来 たと思ったら、うちのヘルスメーターが壊れていました。だって私が乗っ かったら、ゼロのところで止まっているんですから(針が動いて一周して からゼロの位置まで来たのかどうかは、確認するのを忘れました)。 

(YM)

■ワンダフル宇宙

 コウモリとメダカ

 小学生のころ、家の庭でメダカを飼っていたことがある。まだイヌを飼 う以前のことで、私にとって初めてのペットだったので、一生懸命に世話 をした。確か水槽を3つばかり庭のあちこちに配置して、毎日水槽の水を 補てんしてやった。今考えると、よくネコがやってこなかったものだと冷 や汗が出るような思い出である。

 自分が補てんする水の量によって、1日に減った水の量が自動的に判明 するわけだが、日陰に置いてあっても、1日でかなりの量の水が減ってし まうのに驚いたものだ。水が減るのは太陽が照っているせいだとは分かっ ていても、その威力の凄さにあらためて敬服していた。幼い驚きであった。

 そうしたある日、学校の体育館で何か行事をやった日、1匹のコウモリ が体育館の中に迷い込んできた。それをクラスの心ないヤツが、定規を使 って追いまわし、叩き落とした。床に落ちてバタバタと羽ばたいていたの で、その定規野郎が駆け付けるのを押しとどめて、拾い上げた。かわいそ うに、翼が傷ついている。定規野郎を怒鳴りつけて、哀れなコウモリくん を(いやコウモリさんだったかもしれないが)体育館の外へ抱いて行って、 小さな木の股にそうっと置いた。ぐったりなっている。

 夕方ではあったが、なんであんなに明るい時刻にコウモリが飛んでいた んだろう。クラスの仲間を集めて、どうしたらいいか話し合った。定規野 郎は、自分には責任がないみたいな顔をしているので、そのグループに強 制的に入れた。その日は、職員室に行って、家庭科の先生から針金の籠を もらってきて、それにコウモリくんを入れるだけで精一杯であった。何を してやればいいのか、皆目分からなかったのである。もちろん明日の朝対 策会議を開くので、各自いろいろと調べてこようという約束をして解散し た。

 あくる朝、みんないつもより1時間近くも早く学校にやってきた。図鑑 や百科事典の好きな本屋の息子がいて、いろいろと調べてきた。他にも家 の人から知識を仕入れてきた連中もいて、ワイワイガヤガヤ、実ににぎや かな集まりだったことを記憶している。それからみんなでバッタやトンボ やハエなど、いろいろと与えたのだが、何も食べないで、2日語にはぐっ たりなって死んでしまった。世話をしているうちに情が移ったのか、定規 野郎が泣いていた。「いいヤツなんだな」とかすかに感じたことも覚えて いる。

 コウモリのことを勉強したのは、それが初めてのことだった。あのネズ ミのような風貌からして、鳥ではないとは思っていたが、哺乳類だという ことも初めてはっきり知った。ムササビやモモンガは、滑空をするだけで、 コウモリのように空を自由に飛び回ることはできない。してみると、空を 飛ぶ哺乳類というのは、ひょっとしてコウモリだけかもしれない。コウモ リくんをよく見ると、足の腿には肉がほとんどついていないが、胸の筋肉 はムキムキである。これがないとあんなに激しく翼を動かせないだろうと いうことになった。誰かが、「こんな貧弱な足じゃあ、立てんはずじゃ。 ああ、ほいじゃけえコウモリはぶらさがっとるんじゃろうのう」と講釈し たが、うなずける説ではある。

 コウモリは世界中に生息しているらしく、「いないのは極地だけだ」と その図鑑っ子が断言した。そして世界中の哺乳類が約4000種いて、そのう ちの約1000種がコウモリなのだと鼻をうごめかしながら言うのを、みんな で感心しながら聞いていた。「えっ、4分の1がコウモリだとすると、も っと見かけてもよさそうなもんだけど、どこか知らないところにまとめて いるのかな」と感じたことをうっすらと憶えている。子どもの頃の記憶と いうのは大したものである。もう60年近くが経過しているのに。

 そして大騒ぎしながら、みんなで校庭の片隅に埋めてやった。両手の掌 に大事に包みながら持って行ったのは私だった。そのあまりに軽いことが 悲しかった。習字のうまい女の子が、書道で「こうもりくんのはか」と書 いて、その板を埋めた土の上に立てた。

 コウモリは暗闇の中で、人間には聞こえない超音波の声を発するという。 はね返ってくる音の情報から虫などを探したり、ぶつからないように障害 物を探知するらしい。つまり反射(エコー)を使って位置情報を獲得する ので、エコーローケーションと言う。あの「ヤッホー」である。クジラや イルカも同様の方法を使いこなしているそうだ。山に向かって「ヤッホー」 と叫ぶと声がはね返ってくる。どれくらいの時間でヤッホーという声が聞 こえてくるかで、反射した山までの距離が分かる。

 しかしコウモリが駆使している技はもっと高度で、ドップラー効果を使 うから、ターゲットのスピードまで分かる。その方法がしゃれている。た とえば、獲物から帰ってくる周波数が自分の発した声の周波数よりも低く なっていると(つまり遠ざかっているのだが)、コウモリはその低くなっ た周波数の分だけ、即座に自分の発する周波数を上げて、自分が最も聞き やすい周波数になるよう調整して、正確に相手の逃げる速さを感知するの である。

 ということは、相手から帰って来た周波数を耳で聞いただけでは、自分 の声との差を定量的に正確にはつかめない。しかし、自分の声を調節しつ つ買ってくる相手の反射周波数が、ピタリとつぼにはまった瞬間に、「こ れだ!」というので行動を起こせるようになっているということか。相手 からの反射が最初の自分の声からどれだけ変化したのかを、自分が補てん する周波数によって判断するところが、私のメダカの水槽の水の場合と似 通っている、ということで、やっとコウモリとメダカが結びついた。すべ てあの懐かしい時代に直感的に頭にこびりついた「想い出の瞬間」である。

(YM)

■宇宙茫茫ヘッドライン

【091019-01】ロシア、ISSへの物資補給船Progress M-03Mの打上げ・ドッキングに成功
【091019-02】ULA、バンデンバーグからAtlas VでDMSP F18の打上げに成功
【091019-03】NASA、LCROSSでCentaurの月面突入時の閃光・砂塵を確認したと公表
【091019-04】NASA、IBEXによる高速中性粒子カウントの全天マップを公表
【091019-05】NASA、26年間活用したTDRS-1の運用を停止
【091019-06】NASA、STS-129 Atlantisの打上げ時にTweetup開催
【091019-07】ロシア、11月10日にISSに向けて新モジュールMRM 2を打ち上げ予定
【091019-08】UP Aerospace、Spaceport AmericaからLMの試験機を打ち上げ
【091019-09】国立天文台の4D2Uの月面地勢図、シーグラフ2009アジア大会で入賞
【091019-10】NASAのBolden長官、IAC2009で米国の有人宇宙の方向性披露
【091019-11】NASAと米空軍研究所、商用の再使用型ロケット用技術のロードマップ作成
【091019-12】中国、2020年に3人常駐の宇宙ステーション建設を計画…月は未だ先と
【091019-13】EC、測位衛星システムであるGalileoシステムの衛星調達一部先送り
【091019-14】ATK、NASAに複合材製のクルーモジュールを納入…NASAで強度試験
【091019-15】NASA、月の土壌掘削ロボットの競技会を開催
【091019-16】JAXAのウェブサイト内の注目記事へのリンク他

【091019-01】
ロシア、ISSへの物資補給船Progress M-03Mの打上げ・ドッキングに成功

 10月15日、ロシアはバイコヌールからSoyuz-Uにより、ISSに向けて無人 の物資補給船Progress M-03M(ISSへの飛行計画上の番号は35P)を打ち上 げ、ISSへ向かう軌道への投入に成功した。

 Progress M-03Mは、190km×239km、軌道傾斜51.68度の軌道に投入され、 その後15日に2回、16日に1回の軌道修正を行ってISSに接近し、18日には 無事に自動でのISSとのドッキングに成功した。

 今回はドライカーゴ794kg、推進薬870kg、水420kg等全部で約2.5トンの 物資や燃料等を輸送した。

 http://en.rian.ru/russia/20091015/156472571.html

 http://en.rian.ru/science/20091018/156505530.html

【091019-02】
ULA、バンデンバーグからAtlas VでDMSP F18の打上げに成功

 10月18日、United Launch Alliance (ULA)はバンデンバーグからAtlas V による米空軍の気象衛星Defense Meteorological Satellite Program F18 (DMSP F18)の打上げを行い、所期の軌道への投入に成功した。

 衛星はLockheed Martin Space Systems Company製で質量1,225kg、高度 約830kmの太陽同期軌道に投入され、可視光線及び赤外線で雲の撮影を行 う他、風、土壌の水分、氷と雪、大気汚染、山火事等の観測を行い、米軍 の陸海空全ての作戦行動のための戦略的・戦術的気象予報に用いられる。

 今回の打上げは、1957年に最初の打上げが行われて以来600回目のAtlas シリーズのロケットの打上げであった。(ケープカナベラルから315回、バ ンデンバーグから285回)

 Atlas Vとしては18回目の打上げで、これまでの全ての打上げに成功し ている。これまでの17回の打上げの内訳は、米空軍、NASA、国家偵察局 (NRO)の官需が各3回ずつ、商業打上げが8回となっている。

 http://www.prnewswire.com/news-releases/united-launch-alliance-600th-atlas-mission-successfully-launches-dmsp-f18-64699557.html

【091019-03】(関連記事:【091012-01】)
NASA、LCROSSでCentaurの月面突入時の閃光・砂塵を確認したと公表

 10月16日、NASAは10月9日に月に突入したLCROSS (Lunar Crater Obser- vation and Sensing Satellite)が取得したデータを分析した結果、先に 突入したCentaurの突入時の閃光、突入による砂塵の舞い上がり及び形成 されたクレーターが確認できたことを明らかにした。予想では地上の望遠 鏡からも確認できるであろうとされていたが、地上からの確認はできてい なかった。

 データ分析の結果、LCROSSに搭載されていた紫外/可視及び近赤外光の 分光計が砂塵の舞い上がりを明確に捉えていたが、光は非常に弱く、事前 のシミュレーション計算での最低レベルであったとされている。

 また、近赤外と熱線カメラがCentaurが衝突した際の閃光を数秒間捉え ている。閃光の温度が捉えられていることから、衝突地点の物質の構成が 明らかにできるとされている。

 また、近赤外と熱線カメラにより解像度2m以下の精度で、Centaurの衝 突によってできた幅約28mのクレーターも捉えられている。

 http://www.nasa.gov/mission_pages/LCROSS/main/LCROSS_impact.html

【091019-04】
NASA、IBEXによる高速中性粒子カウントの全天マップを公表

 10月15日、NASAは2008年10月に打ち上げた星間物質観測衛星Interstellar Boundary Explorer(IBEX)が約半年の間に全天走査を行って取得した高 速中性粒子(energetic neutral atom:ENA)のカウントをマッピングし た全天マップを公表した。

 IBEXは、NASAの低価格・短期開発の観測ミッションの一つで、320,000 km×7,000kmの長楕円軌道での観測により、太陽圏の境での太陽風と星間 物質の相互作用を調べることを目的としており、ENAを検知する2台のカメ ラ(IBEX-HiとIBEX-Lo)を搭載している。

 ENAは太陽風と星間物質がぶつかる境界部分で生じて、高速で太陽の方 向に向かって進んでくる粒子で、今回公表された全天マップではENAのカ ウント数が高い明るい部分が一様ではなくある幅を持った帯状に広がって いる点が注目されている。

 http://www.nasa.gov/home/hqnews/2009/oct/HQ_09-241_IBEX.html

【091019-05】
NASA、26年間活用したTDRS-1の運用を停止

 10月14日、NASAは26年間に亘って軌道上の衛星、スペースシャトル、ISS からのデータを地上に中継し続けて来たTracking and Data Relay Sate- llite-1 (TDRS-1)の運用を10月28日で終了することを明らかにした。なお、 TDRSシステムとしては他に8基の衛星が稼働中である。

 データ中継のために必要な通信機器に不具合が生じ、回復の見込みが立 たないことによる処置で、搭載機器の電源を落とした後に、静止軌道から 高度を上げて、他の衛星との衝突という不測の事態を避ける処置を行う。

 TDRS-1は1983年4月にスペースシャトルChallengerに搭載されて低軌道 に打ち上げられ、そこからIUS (Inertial Upper Stage)という2段式固体 ステージで静止軌道に投入される筈であったが、IUSに不具合が生じかな り低い軌道に投入されたため、衛星搭載の2次推進系を使って静止軌道に 到達した。このため、南北制御用の燃料を大量に消費しており、近年は軌 道傾斜0度の静止状態を保つことができなくなっていて、軌道傾斜が年に1 度程度大きくなる状況であり、現時点では15度を超えていた。

 http://www.nasa.gov/centers/goddard/news/topstory/2009/tdrs1_decom.html

【091019-06】(関連記事:【091005-08】)
NASA、STS-129 Atlantisの打上げ時にTweetup開催

 10月14日の早朝、NASAは次のISSへのミッションであるSTS-129ミッショ ンのAtlantisの組立棟から射点への移動を完了した。

 現時点では、打上げターゲット日を11月12日としているが、他のロケッ トの打上げ予定、流星群の出現等の制約があり、打上げ日の確定までには、 未だ調整が必要とされており、正式に打上げ日を決めるのは10月29日に開 催の打上げ準備審査会となる。

 http://www.space.com/missionlaunches/091014-sts129-rollout.html

 NASAでは、11月12日の打上げを想定して、11日、12日の2日間ケネディ 宇宙センタにおいてNASAのTwitterのフォロアーのオフ会であるTweetupを 行うとして、10月16日の正午から参加希望者の応募をウェブ上で受け付け を行った。先着100名を受け付け、続く50名をウェイティングリストに載 せるとしている。

 2日間のイベント中に参加者はケネディ宇宙センタのツアーやNASAの技 術者や宇宙飛行士等との交流を行うことが計画されている。

 http://www.nasa.gov/home/hqnews/2009/oct/HQ_09-240_STS-129_Tweetup.html

【091019-07】
ロシア、11月10日にISSに向けて新モジュールMRM 2を打ち上げ予定

 10月13日、ロシアは、11月10日にバイコヌールからMini Research Mo- dule 2 (MRM 2)を打ち上げる予定で準備を行っていることを明らかにした。

 9月に射場に運び込まれたMRM 2はその後、電気系統の試験、真空チャン バの中でのリークテストを済ませている。

 MRM 2は無人の物資補給船Progress Mを改造した形で打ち上げられるこ ととなっており、間もなく推進薬やガスの充填が行われ、打上げはSoyuz Uによって行われることとなる。打上げ後は、通常のProgress Mと同様に 約2日後にISSに近付き、ロシアのZvezdaモジュールの天頂方向のポートに ドッキングの予定となっている。

 MRM-2はドッキングポート及びエアロックの機能を有しており、6人体制 となったISSにとって、Soyuz TMA有人宇宙船及びProgress M補給船の増加 への対応として重要な要素である。

 ISSのロシア側に新しいモジュールが取り付けられるのは2001年のPirs ドッキングモジュール以来のこととなる。MRM 2は直径2.4m、長さ4m、質 量3,670kgとPirsとほぼ同じであり内容積は48.6m3で、居住空間は35.3m3 増加する。PirsはMRM 2と反対のZvezdaの地球方向ポートに結合されてい る。

 MRM 2が結合することにより、ロシア側のドッキングポートは4ヵ所とな る。但し、2010年2月にNASAのNode 3“Tranquility”が結合されると、 Zaryaのドッキングポートがブロックされてしまい、3ヵ所となってしまう。 その後、2010年5月にスペースシャトルによりロシアの新しいドッキング 及び保管庫の機能を持ったMini Research ModuleがZaryaに取り付けられ ると、再びロシア側のドッキングポートは4ヵ所に復帰する。

 http://www.spaceflightnow.com/station/exp21/091013mrm/

【091019-08】(関連記事:【080818-13】)
UP Aerospace、Spaceport AmericaからLMの試験機を打ち上げ

 10月10日、米国ニューメキシコ州に建設中のSpaceport Americaから、 Lockheed Martin (LM) の試験機がUP Aerospaceの手により打ち上げられ た。

 試験はLMが行っている研究開発の一環とされており、今回の飛行試験は このシリーズの2007年12月、2008年8月に続く3回目の試験であった。

 LMでは詳細を明らかにしていないが、過去の試験時の情報から、今回も 再使用型の打上げロケットの開発を目的とした有翼のロケットのサブスケ ールモデル(質量約91kg、長さ2.4m、翼幅1.8m)による試験が行われたもの と考えられるが、どの様な飛行をしたのかは不明である。

 2008年8月の試験では、試験機の自動操縦装置の不具合により試験は失 敗に終わっているが、今回は、自動着陸した試験機は20分以内にUP Aero- spaceによって回収され、LMに引き渡されている。

 UP Aerospaceは、2006年9月以来、このSpaceport Americaでのロケット 打上げを行っており、今回の打上げは2009年の3回目の打上げであった。

 http://www.space.com/businesstechnology/091015-lockheed-spaceplane-testflight.html

【091019-09】
国立天文台の4D2Uの月面地勢図、シーグラフ2009アジア大会で入賞

 10月14日、国立天文台は、JAXAの月探査衛星「かぐや」や同天文台の RISE月探査プロジェクトが取得したデータを基にして、国立天文台4次元 デジタル宇宙(4D2U)プロジェクトが映像化した作品が、世界最大のコン ピュータ・グラフィックスの祭典「シーグラフ 2009」のアジア大会のア ニメーションシアターで入選したことを明らかにした。

 “Entire Topography of Lunar Surface”(日本語タイトル:「月面全 体の地勢図」)と題されたCG映像は、「かぐや」のレーザ高度計によって 取得され、RISE月探査プロジェクトのメンバーが処理・解析した月の全地 形データを基に月面を映像化したもので、従来は探査されていない緯度75 度以上の極域を含む高精度な高度情報と、それを可視化するための技術、 映像作品に仕上げるための芸術的感性等が結びついた結果の入選と言える。

 シーグラフはアメリカ計算機学会の分科会のひとつで、CG分野における 最高峰の学会・展示会として、30年以上の歴史を持っており、アジア地域 での大会は2008年度から始まったもの。また、アニメーションシアターは、 シーグラフの象徴的イベントで、世界中からその年を代表するCG作品を選 出して、会場内のスクリーンにて連続上映する催し。

 http://www.nao.ac.jp/nao_topics/data/000510.html

【091019-10】(関連記事:【090914-15】)
NASAのBolden長官、IAC2009で米国の有人宇宙の方向性披露

 10月12日、NASAのCharles Bolden長官は、この日から韓国の大田(テジ ョン)で始まった第60回国際宇宙会議(IAC2009)において、米国の新しい 有人宇宙探査の考え方の概要を述べた。

 米国では、オバマ大統領の指示により米国の有人宇宙飛行計画の評価・ 見直しを行ってきたReview of United States Human Space Flight Plans Committee (通称Augustine委員会)が9月8日にサマリーレポートを出し、 その後最終レポートのとりまとめに掛かっている状況にある。

 Bolden長官は、委員会のサマリーレポートを受けて、新しい有人宇宙飛 行のポリシーに関してオバマ大統領への進言を求められている立場にあり、 今回、これから行う進言の内容を明らかにした形となっている。

 考え方の要点は、@スペースシャトルは2011年の第1四半期に引退させ る、AISSの運用は2015年以降も継続する、BISSへの人員・物資の輸送に は商業打上げサービスを利用する、CLEO以遠の有人ミッション用の大型 ロケットを開発する(EELVからの発展型とはしない)、となっている。この 限りでは、Ares IとOrionの組合せであるConstellationプログラムの継続 はなくなり、2020年に月に戻るプログラムはキャンセルということになる。

 Bolden長官は、大統領の決定が下る前に、大統領との話し合いを重ねた いとしている。

 http://www.flightglobal.com/articles/2009/10/12/333334/boldens-plan-no-evolved-expendable-launch-vehicles-heavylift.html

【091019-11】 NASAと米空軍研究所、商用の再使用型ロケット用技術のロードマップ作成

 10月13日、NASAは米空軍研究所(AFRL)と協力して、商業打上げを目的と した再使用可能なロケット(Commercial Reusable Launch Vehicle:CRLV) の開発に必要な技術に関して開発の目標とタイムテーブルを示したロード マップの策定を行うことを明らかにした。

 現在の打上げシステムよりも、安価で且つ、信頼性・可用性・準備所要 時間・ロバスト性で優れた打上げシステムをターゲットとし、10月26日か ら29日にオハイオ州デイトン(Dayton)で開催する会合“Commercial and Government Responsive Access to Space Technology Exchange 2009”で の情報収集で活動をスタートし、2010年2月にドラフトを5月には最終版を 明らかにしたいとしている。

 CRLVのカテゴリとしては、@再使用型のサブオービタルミッション用ロ ケット、A部分的に再使用可能な軌道への打上げ用ロケット、B2段式の 完全再使用型の軌道への打上げロケットを挙げ、これらを技術ロードマッ プ作成の対象とするのに加えて、軌道への打上げ用の単段ロケット、空気 吸い込み式エンジンを使用した先進ロケット等に必要な技術についても検 討するとしている。

 ロードマップでは、国として行うべき技術開発項目と主要マイルストー ンを明らかにし、且つ、初期に必要とされる予算及びその他のリソースに ついても検討を加える。検討はNASA Innovative Partnership Programの 主導の下で行われる。

 http://www.nasa.gov/home/hqnews/2009/oct/HQ_09-238_RLV_Study.html

【091019-12】
中国、2020年に3人常駐の宇宙ステーション建設を計画…月は未だ先と

 10月12日から16日に、韓国の大田(テジョン)で開催されていたIAC2009 に参加していた中国の有人宇宙プログラム関係者の語ったところによると、 中国では有人月ミッションの検討が始められた一方で、3人が滞在できる 60トンの宇宙ステーションの構想は固まり、2020年の運用開始を目指して いる。

 有人月ミッションの検討は始まったばかりであり、中国の技術では未だ 遠く及ばない状況であるとしている。例えば、ロケットの打上げ能力を見 ても、米国のSaturn Vが低軌道に118トンを上げられたのに対し、中国で 開発中の長征5号は20トンと大きな差があるとしている。

 宇宙ステーションについては、2020年には新しい海南の射場から長征5 号で20トンずつ3回に分けて高度450kmに打ち上げ、完成後は10年間運用を 行う計画であるとしている。そこへ至る段階で2011年には無人の神舟8号 (Shenzhou 8)と宇宙居住・実験モジュール天宮1号(Tiangoong 1)の無人で のドッキング、2015年の3人が搭乗できる宇宙実験室の打上げが計画され ている。

 http://www.flightglobal.com/articles/2009/10/15/333472/picture-exclusive-china-starts-
manned-moon-mission-planning.html


【091019-13】
EC、測位衛星システムであるGalileoシステムの衛星調達一部先送り

 10月16日にSPACE NEWSが伝えるところによると、欧州委員会(EC)は欧州 の新しい測位衛星システムであるGalileoシステムの衛星の初期調達数の 削減を行う方向である。

 衛星本体の調達に関しては28基から30基の衛星を一括して調達する形で の競争入札を受け付けていたが、最近これに応札しているAstrium Sate- llites及びOHB Systemを中心とした2つの企業連合に対して、最大調達数 は22基になると伝えると共に、8基及び16基の調達となった場合の価格に ついても示す様に求めている。

 この動きの裏には、総予算として34億ユーロが認められて調達に入った が、その後、最初の4基の衛星による軌道上確認フェーズでの4億ユーロの 予算オーバーが明らかになり、更に4基の打上げ時期も当初想定していた 時期から遅れるという事態になっており、全システムを2013年には稼働さ せることは難しくなり、2016年になるのではないかといわれる様になった ことがある。

 最初の調達数を抑えて、コストの発生を後送りすると共に、初期の段階 で必要になるかも知れない衛星の改良をできるだけ多くの衛星に反映した いとの考え方がある。

 http://www.spacenews.com/policy/european-commission-trim-initial-order-galileo-satellites.html

【091019-14】
ATK、NASAに複合材製のクルーモジュールを納入…NASAで強度試験

 10月14日、Alliant Techsystems (ATK)は、NASAにフルスケールの複合 材製のクルーモジュール(Composite Crew Module:CCM)を納めたことを明 らかにした。クルーモジュールに複合材が用いられるのは初めてで、将来 の有人ミッションで用いられることを想定した設計で、打上げロケットの 軽量化にも役立つことが考えられる。

 CCMはNASA Engineering and Safety Center (NESC)が主導して開発を行 ったもので、ATKではチームの一員として、設計と製造に当たっている。 これから、NASAのラングレー研究センタでフルスケールの強度試験が行わ れることとなっている。

 http://atk.mediaroom.com/index.php?s=118&item=967

【091019-15】
NASA、月の土壌掘削ロボットの競技会を開催

 10月17日、18日の両日NASAはエイムズ研究センタにおいて、Centennial Challengesプログラム課題の一つであるRegolith Excavation Challenge の競技会を開催した。

 この競技は自動の掘削機を製作して、月面に模した4m角、深さ45cmで8 トンの砂が入っている砂場で、30分間にどれだけの“月の土壌”を掘って 所定の場所まで運ぶことができるかを競うもので、最低量として150kgを 達成しないと採点の対象にならない。賞金総額は75万ドルである。

 今回の競技会には昨年とほぼ同じ23チームが設計・製作したロボットを 携えて参加した。競技会の運営にはCalifornia Space Education and Wo- rkforce Instituteが当たった。

 1位から3位に入ったのは、Paul's Robotics、Terra Engineering、Team Braundoであった。

 http://www.nasa.gov/home/hqnews/2009/oct/HQ_M09-200_Regolith_challenge.html

【091019-16】
JAXAのウェブサイト内の注目記事へのリンク他

10/13ISS・きぼうウィークリーニュース第357号
10/13超高速インターネット衛星「きずな」(WINDS)による深海探査機海中映像の伝送実験の実施およびその一般公開について
10/13福岡市制施行120周年記念〜飛び出そう!未来の宇宙へ
at 中央区〜「第43回JAXAタウンミーティング」 in 福岡の開催について
10/14HTVの運用は順調、引き続き物資の搬出作業が進行中
10/14宇宙航空研究開発機構リーフレット
10/15宇宙教育情報誌“宇宙(そら)のとびら”第9号発行について
10/15宇宙科学の最前線:小さな回路で大宇宙の情報を伝える〜最先端電波工学技術による宇宙通信〜
10/15宇宙・夢・人:第61回火星有人飛行第一陣に日本人を!?
10/15きぼうの科学:第12回「きぼう」の宇宙環境
10/15災害対策本部−学校間での人工衛星回線を活用した児童・生徒の安否情報伝達および帰宅判断訓練の実施について
10/15「きぼう」日本実験棟で植物長期生育実験の短期収穫が実施されました
10/15宇宙飛行士、国際宇宙ステーション、きぼう、地球観測センター、勝浦宇宙通信所のパンフレット改訂
10/16準天頂衛星初号機の愛称募集について
10/16「宇宙を教育に利用するためのワークショップ」発表者選考結果のお知らせ
10/16人工衛星セミナー資料(第5回)を公開しました
イベント
12/3〜6世界天文年2009日本委員会公式イベント
 〜人類は宙にふれて進化する〜「宙博(そらはく)2009」(東京国際フォーラム)
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