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メールマガジン「週刊KU-MA」 第75号          [2009.12.9]

■目次

(1)YMコラム
     「ブラックユーモアと平尾先生」

(2)宇宙関連ニュース「宇宙茫茫」

■YMコラム

ブラックユーモアと平尾先生

 ブラックユーモアというものがある。「ユーモア」というものには絶対 的な定義があるわけではないので、その解釈は人によって異なる。それは 駄洒落も同じである。笑うか笑わないか、その境目が難しい。よく考える とぞっとするようなものもあって、相当気をつけて引用しないととんでも ないことになる場合もある。

 ブラックではないユーモアの代表としては、以下のような川柳がある。

      ゆずられて 予定日聞かれ ダイエット

 名句である。しかし私としては他人事ではない。

 数年前、機内のイヤホンで全日空寄席を聴いていた。楽太郎がしゃべっ ていた。

――最近は親子の断絶が恐ろしいほど進行していますな。先日もある友人 のところに電話をしたら、娘さんが出たので、「お父さんいる?」って気 軽に訊いたら、「イラナイ」って答えやがった。そこで慌てて、「あ、お 父さん出して」って言い直したら、「もう出て行ったよ」って言うんで、 「お父さん、代わってよ」って、あらためて頼んだら「先週代わった」な んて。全く困ったもんです。

 この瞬間、私の隣に座っていた人が、思わず吹き出した。あまりに急に 吹き出したので、鼻水も一緒に飛び出した。驚いたことに、その直後に、 周囲の何人もの乗客が大声で吹き出した。普通機内で落語を聞いていて面 白い話があっても、なかなか一人きりで吹き出すことはないが、このケー スのように誰かが我慢できなくて笑いだすと、みんな一斉にタガが外れて 崩れてしまうのである。

 しかし、これを他の友人に話したら、他人の不幸をそんな言い方で面白 おかしく話す落語家なんて、ロクな奴ではない、と本気で腹を立てたので、 私はすっかり落ち込んでしまったのである。

 こんなブラックユーモアもある。ある人(Aさん)が容態の悪い友人を 病院に見舞った。病室に入ると酸素吸入マスクをしていて、非常に苦しそ うである。そして手足をバタバタさせて苦しがり、挙句の果ては、そばに あった紙切れに何事か書いてAさんに手渡し、直後に息を引き取ってしま ったのである。とりあえず紙切れを急いでポケットに放り込み、医者を呼 びに行ったその友人の対処もむなしく、友人はよみがえらなかった。帰り の電車で、ふと友人から渡された紙片を思い出して胸のポケットをさぐる と、皺くちゃになった紙切れが出てきた。開いてみて驚いた――「お前、 オレの酸素吸入の管をふんづけてるぞ!」

 これなんぞも、最近入院している人たちにとっては、見過ごすことので きないやりとりである。「そんな他人の不幸を話のタネにするなんて、と んでもない」という感想もあろう。

 私の尊敬する地球物理学の先達である故・平尾邦雄先生は、昔インドと の共同実験があって、たびたびかの地を訪れた。ある日、インドのツンバ 発射場にいて試験装置をいじっていた平尾先生が、足首にチクッと痛みを 感じた。「蟻かな」と思いながらも手を離せないので仕事を続行した。し ばらくして今度は膝のあたりに「チクッ」ときた。「あれあれ、蟻が上の 方へ登ってきやがった。今に見てろ」というわけで、なおも仕事を続けた。 直後、平尾先生は「イテエエエーーーッ!!」という痛みに卒倒せんばか りになった。つまり平尾先生は最も痛いところを咬まれたのである。急い でズボンを脱いでみたら、それはサソリだったそうである。

 インドで水を飲んでも平気だと豪語していた人だったが、さすがにサソ リには敵わなかったらしい。

 この原稿を書いているのは12月8日。真珠湾の日である。新聞を読ん でいると、「真珠湾はどこにあるか?」という質問に、「三重県」と答え る若者が結構いると言う。地理は勉強しているが、歴史は勉強していない ということか。平尾先生が御存命だったら、焼酎を傾けながらさぞかし大 いに嘆くに違いない。

 平尾邦雄先生は、今年初めに亡くなった。あれから1年経とうとしている。いつもいつ も会えばブラックユーモアの数々を連発しあった大好きな先生。上のい くつかの話は、(真珠湾の話以外は)平尾先生が、涙を流しながら喜ば れたものである。これからは新しい年が明けると、いつもいつも思い出 すに違いない、私にとって大事な大事な人だった。

(YM)

■宇宙茫茫ヘッドライン

【091207-01】 ISSからSoyuz TMA-15が3人の長期滞在クルーを乗せて無事帰還
【091207-02】 Land LaunchのZenit-3SLB/DM-SLBによるIntelsat 15の打上げ成功
【091207-03】 ULA、ケープカナベラルからDelta IVにより米空軍のWGS-3の打上げに成功
【091207-04】 ULA、12/11にバンデンバーグからDelta IIによりNASAのWISEを打ち上げ
【091207-05】 Spiritの救出作業難航
【091207-06】 ロシア、Soyuz TMA-17のメイン及びバックアップのクルーを正式に承認
【091207-07】 NOAA、GOES-14の引渡を受け軌道上予備機に…GOES-10の運用は停止
【091207-08】 NASA、Ares I-Xの飛行結果は概ね良好と発表
【091207-09】 ロシア、2010年のISSに向けての打上げは10回
【091207-10】 EC、Galileoシステムの最初の8基の衛星をOHB Technologyから調達
【091207-11】 Northrop Grumman、“plug-and-play”の衛星バスの初期検討開始
【091207-12】 ドイツのMT Aerospace、摩擦攪拌接合とスピン成形による大型ドーム試作
【091207-13】 NASA、Student Launch Projectsの参加チーム選考結果を発表
【091207-14】 NASA、月面での有人活動等に用いる装置・機器の設計コンテスト実施
【091207-15】 ニュージーランドのロケット打上げ、飛行は順調なるも回収に失敗
【091207-16】 JAXAのウェブサイト内の注目記事へのリンク

【091207-01】
ISSからSoyuz TMA-15が3人の長期滞在クルーを乗せて無事帰還

 12月1日、ISSからSoyuz TMA-15が3人の長期滞在クルーを乗せて、無事 カザフスタンのアルカリクの北東約80kmの草原に帰還した。搭乗者はベル ギー人のFrank De Winne、カナダ人のRobert Thirsk、ロシア人のRoman Romanenkoである。

 この3人は5月29日にISSに到着しており、その時点から初めてISSで6人 体制での長期滞在がスタートした。3人の宇宙滞在期間は188日間であった。

 今回の帰還は厳しい寒さの12月の帰還としては1990年以来初であったが、 雲が低く回収のためのヘリコプターの飛行が中止されたものの、特段の支 障はなく、回収クルーも着地から15分程度で到着している。

 3人の帰還により、ISSには米国人のJeffrey Williamsとロシア人のMaxim Surayevの2人が第22次長期滞在クルーとして残り、12月21日に打ち上げら れる予定のSoyuz TMA -17でのJAXAの野口宇宙飛行士等3人の到着を待つこ ととなった。

 http://en.rian.ru/world/20091201/157050689.html

【091207-02】(関連記事:【091130-05】)
Land LaunchのZenit-3SLB/DM-SLBによるIntelsat 15の打上げ成功

 12月1日の現地時間03:00にバイコヌールからSea Launch Companyとロ シアのSpace International ServicesはLand LaunchシステムのZenit-3SL B/DM-SLB によりIntelsatの衛星Intelsat 15の打上げを行い、所期の静止 トランスファ軌道への投入に成功した。

 Intelsat 15はOrbital SciencesのSTAR-2.4プラットフォームをベース とした質量2.48トンの衛星で、22本のKuバンドのトランスポンダを搭載し ており、設計寿命は17年、静止位置は東経85度で、Intelsat 709の後継機 となる予定とされている。

 22本のトランスポンダの内5本を日本のスカパーJSAT(株)が区分所有し て運用することとなっており、スカパーJSATではこれを利用することによ り、インド洋を主とする地域の沿岸諸国や海洋と日本との間で直接ブロー ドバンド通信を実現することができ、更に従来の陸上でのKuバンドによる 通信サービスに加え、船舶などの海洋上の移動体においても、双方向通信 が可能となる。なお、Intelsat 15が軌道上で運用可能になった後、5本の スカパーJSATのトランスポンダはJCSAT-85として運用される。

 http://www.sea-launch.com/news_releases/2009/nr_091130.html

 http://www.sptvjsat.com/news/news_pdf/091201_Intelsat15uchiageseikou.pdf

【091207-03】(関連記事:【091116-08】)
ULA、ケープカナベラルからDelta IVにより米空軍のWGS-3の打上げに成功

 12月5日、United Launch Alliance (ULA)はケープカナベラルからDelta IVにより米空軍のWideband Global SATCOM (WGS)のBlock IIの3基目の衛 星WGS-3の打上げを行い、所期の軌道への投入に成功した。

 WGSのBlock IIの衛星はBoeing Company製で、米軍の新しい高性能な通 信手段として、これまで約20年間に亘って使われてきたDefense Satelli- te Communication Systemに置き換わるものである。

 この打上げは2009年のケープカナベラルからの3回目のDelta IVの打上 げであり、また、36ヶ月前にULAがBoeingとLockheed Martinの共同設立企 業として活動を始めて以来36機目の打上げであった。36機の内訳は、Atlas Vが11機、Delta IIが21機そしてDelta IVが4機となっている。

 今回の打上げに用いられたDelta IVの構成は“Delta IV Medium+(5,4)” という初めての構成で、Pratt & Whitney Rocketdyne(PWR)のRS-68液体エ ンジンを1基装備したコアにAllant TechsystemsのGEM 60固体ロケットモ ータを4基取り付けた1段と、直径5mでPWRのRL10B-2エンジンを1基装備し た2段及び直径5mの衛星フェアリングからなる。

 http://www.prnewswire.com/news-releases/united-lanch-alliance-successfully-launches-36th-mission-in-36-months-78616117.html

【091207-04】(関連記事:【091130-08】)
ULA、12/11にバンデンバーグからDelta IIによりNASAのWISEを打ち上げ

 12月4日、NASAは12月9日に予定していたバンデンバーグからのDelta II によるWide-field Infrared Survey Explorer (WISE)の打上げを、12月11 日に遅らせることを明らかにした。

 この遅れには、バンデンバーグで打上げ準備作業を進めているのと同じ United Launch Allianceが12月2日にケープカナベラルからの打上げを予 定していたDelta IVの打上げが5日に遅れたことが影響している。

 http://www.jpl.nasa.gov/news/features.cfm?feature=2389

【091207-05】(関連記事:【091130-03】)
Spiritの救出作業難航

 12月1日、NASAのSpirit救出チームは11月28日のコマンドに対する動き の中で右後輪が再び失速した様相を呈したことを明らかにした。

 このため28日の動きは2.5mの前進相当の車輪の回転を2回行う予定であ ったが、1回目の途中の1.4mの前進相当の車輪の回転を行ったところで中 止された。

 状況を確認したところ、21日の失速現象とは異なった様相を示しており、 前回は砂地の状態によると考えられているのに対し、今回はSpiritのアク チュエータ等の問題ではないかと見られており、確認の手段を検討してい る。今後のコマンドは、今回の現象の確認の結果を待って決定されること となる。

 28日のコマンドの結果として、前へ0.5mm、左に0.25mm、下方に0.5mmの 移動が確認された。17日から28日までの合計の移動距離は前に16 mm、左に 10mm、下方に5mmとなっている。

 http://www.jpl.nasa.gov/news/news.cfm?release=2009-182

 なお、11月28日に、2001年から火星を周回していて火星上のローバから の通信の中継基地としての機能も果たしていたMars Odysseyが自動でセー フモードに切り替わってしまい、同じく火星周回中のMars Reconnaissance Orbiterもセーフモードの状態のままなので、Spritからの通信の中継をす る衛星が無くなってしまう事態となった。

 Odysseyの機能は搭載コンピュータを再起動することにより12月3日まで には回復したが、この間Spiritからの通信は直接地球上の基地に送らなけ ればならず、電力消費が増える事態となっていた。

 http://www.jpl.nasa.gov/news/news.cfm?release=2009-181

【091207-06】(関連記事:【091130-07】)
ロシア、Soyuz TMA-17のメイン及びバックアップのクルーを正式に承認

 12月3日、ロシア政府の委員会は、12月21日にISSに向けて打上げが予定 されているSoyuz TMA-17のメイン及びバックアップのクルーを承認した。

 11月26日、27日に行われた最終試験の結果を勘案しての決定で、試験時 に候補とされていた通りの決定であった。

 メインクルーは、ロシアのOleg Kotov、米国のTimothy Creamer及び日 本の野口聡一の3人、バックアップクルーはロシアのAnton Shkaplerov、 米国のDouglas H. Wheelock、及び日本の古川聡の3人である。

 http://en.rian.ru/russia/20091203/157080064.html

【091207-07】(関連記事:【090629-01】)
NOAA、GOES-14の引渡を受け軌道上予備機に…GOES-10の運用は停止

 11月30日、NASAは6月27日に打ち上げた静止気象衛星GOES-O(7月初めに 静止軌道に入った時点でGOES-14と改称)の初期の機能確認が終了し、運用 に当たる米国海洋大気局(National Oceanic and Atmospheric Administra- tion:NOAA)への引き渡しが近付いていることを明らかにした。

 NOAAでは引き渡しを受けた後のGOES-14を暫く西経105度の位置で、軌道 上予備機として待機させることとしており、現在はNASAの責任でそこへの 移動中であり、NOAAへの引き渡しは12月14日ころになる予定とされている。

 http://www.nasa.gov/mission_pages/GOES-O/news/orbit_storage.html

 一方で、NOAAは12月2日に12年間活躍したGOES-10の機能を停止し、他の 衛星の邪魔にならない軌道への移行を完了したことを明らかにした。

 1997年4月に打ち上げられたGOES-10は当初5年間の運用を予定していた が、2006年にGOES-11に役目を譲った後も位置を変えて、ハリケーンの予 報のための情報取得を目的として運用が続けられていた。

 これにより現在軌道上で運用できる状態のGOESシリーズの衛星は-11〜 -14の4基となり、この内運用に供されているのは-11と-12の2基となるが、 -13を-12と置き換え、その後-12を2010年5月までに-10と同じ目的での運 用に切り替えることが予定されている。

 http://www.noaanews.noaa.gov/stories2009/20091202_goes.html

【091207-08】(関連記事:【091109-02】)
NASA、Ares I-Xの飛行結果は概ね良好と発表

 11月28日、NASAは10月28日に行った次期有人打上げロケットAres Iの試 験機Ares I-Xの打上げ時のデータ評価の中間発表を行った。

 全般的な評価としては、パラシュートによる1段の回収に不具合があっ たことを除けば概ね良好な結果が得られ、Ares Iのコンセプトに問題が無 いことが確認できたとしている。

 打上げ前に注目されていた事項として、ロールの制御性と、燃焼終了近 くの縦振動の問題があったが、何れも設計上の重要な問題となる様相は示 していない。

 パラシュートの不具合については、開傘しなかった2基の内少なくとも 1基については原因を究明できたとしているが、他の1基を含め、引き続き 検討が必要としている。

 その他の問題としては、回収システムのコネクタが正常に分離していな いこと、機体の曲げ振動の減衰率が推定より20%低かったこと等が公表さ れている。

 NASAでは、データ評価の中間発表を今後1月末及び2月末にも行うとして いる。

 http://www.spaceflightnow.com/ares1x/091203update/

【091207-09】
ロシア、2010年のISSに向けての打上げは10回

 12月4日、ロシア連邦宇宙庁は2010年以降のISSに向けての打上げ計画を 明らかにした。

 2010年には、Soyuz-Uによる無人の物資補給船Progressの打上げを6回、 Soyuz-FGによる有人宇宙船Soyuz-TMAの打上げを4回予定している。その後 も長期滞在クルーの往復のためのSoyuz-TMAの打上げは継続させる。

 現在ISSのロシア・セグメントはZvezdaとZaryaの2つのモジュールと、 Pirs及びPoiskの2つのドッキングモジュールから成っているが、2010年5 月には米国のスペースシャトルでMIM-1が打ち上げられ、その後の3年間に ロシアのロケットでMLM (Multi-Purpose Module)及び2基のエネルギモジ ュールが打ち上げられて加わることとなっている。

 http://en.rian.ru/russia/20091204/157102053.html

【091207-10】(関連記事:【091019-13】)
EC、Galileoシステムの最初の8基の衛星をOHB Technologyから調達

 12月4日に報じられているところによると、欧州委員会(EC)は欧州の新 しい測位衛星システムであるGalileoシステムの衛星の最初の8基の調達先 をドイツのOHB Technologyとする決定を下した。契約額は約3億5,000万ユ ーロとされている。

 全体での調達数を28基から22基に変更し、しかも応札していたAstrium Satellites及びOHB Systemを中心とした2つの企業連合に対し8基、14基、 22基の場合の見積もりを出す様に求めていた中での決定で、Astriumへの 発注は、今回は見送られている。

 関係者の話によると、政府及び業界内にOHBには22基全てを製造するだ けの体力が無いとの見方があるが、一方で競争原理を働かせるためには Astriumに一括発注する訳にはいかないとの意見も強く、Astriumとの交 渉が残された形となっている。なお、OHBのグループには小型衛星を得意 としている英国のSurrey Satellite Technology Ltd.が加わっている。

 http://www.spacenews.com/contracts/091104-ohb-picked-galileo-satellites.html

【091207-11】(関連記事:【090309-13】)
Northrop Grumman、“plug-and-play”の衛星バスの初期検討開始

 12月2日、Northrop Grumman Corporationは、Air Force Research La- boratory (AFRL)から、“plug-and-play”(コンセントに差し込めば直ぐ に動くというイメージ)機能を有した衛星バスの開発の初期段階の作業に とりかかる指示を受けたことを明らかにした。

 AFRLが進めているPlug-and-Play Spacecraft Technologies Programの 下で同社が受けている上限額を2億ドルとする期限と数量を定めない契約 の一環として、6ヶ月間、50万ドルで初期検討の作業を実施するもの。

 このプログラムはplug-and-playの機能を有した衛星バスを用意するこ とで、ミッション要求に従って必要な搭載機器を簡単に取り付けて短期間 で安価に衛星を作り上げることを狙ったものである。

 http://finance.yahoo.com/news/Northrop-Grumman-to-Work-With-pz-4263117793.html?x=0&.v=1

【091207-12】
ドイツのMT Aerospace、摩擦攪拌接合とスピン成形による大型ドーム試作

 NASAのマーシャル宇宙飛行センタ(MSFC)とLockheed Martin Space Sys- tems(LMSS)は、ドイツのMT Aerospaceと組んで、大型のロケットの推進薬 タンクのドーム部の試作を行っている。

   MT Aerospaceが得意とする摩擦攪拌接合(Friction Stir Welding)と スピン成形の技術を使って、直径5.5mのドームを製作したもので、このほ ど、MSFCとLMSSの技術者がドイツを訪れ、現物の確認を行った。

 ドームの材料は高強度の2195アルミ・リチウム合金で、ドームの直径は MSFCが開発のとりまとめを行っているAres Iの上段及びAriane 5のタンク に合うもので、従来のアルミ合金を用いた溶接構造のものよりも約25%の 重量軽減が実現できている。

 http://blog.al.com/space-news/2009/12/nasa_lockheed_martin_and_germa.html

【091207-13】
NASA、Student Launch Projectsの参加チーム選考結果を発表

 12月4日、NASAは2010年4月15日〜18日に学生達がマーシャル宇宙飛行セ ンタでロケットの打上げを行う競技会である2009-2010 NASA Student La- unch Projectsの参加チームの選考結果を明らかにした。

 この競技会は中高生が対象のStudent Launch Initiativeと大学生が対 象のUniversity Student Launch Initiativeの2つのカテゴリがあり、選 定されたチームは中高生が14チーム、大学生が22校23チームとなっており、 総人数は350人を超える。

 この競技会は科学実験を行うペイロードを搭載したロケットを設計し、 NASAの専門家による設計審査を受け、自ら製作し、最後に同じくNASAの専 門家による打上げ準備審査審査、安全審査を経て打上げを行うもの。

 コンテストの目的は、ロケットの設計、性能等を競うことよりも参加者 に予算獲得から予算管理を含む計画から設計・製作までのプロジェクトの 実際を体験して貰うこととされており、審査もロケットの打上げ結果だけ でなく、プロジェクト構想、ロケットの設計、安全に対する配慮、搭載機 器のデータ解析結果、総括報告書等々幾つかのサブ項目での評価が行われ る。

 最低限求められる成果は、到達高度1.6km以上と、搭載した実験機器で のデータ取得が正常に行われることであるが、準備段階からウェブサイト を設けて、進捗の公表及び結果の報告を行うことが求められているととも に、地域の学校或いは青少年団体の若い世代向けに技術及びロケットへの 興味を引きつけるイベントを行うことも要求されている。

 中高生対象のStudent Launch Initiativeには2回までの参加が認められ ており、今年の選考に残った中では3チームが2回目である。初めてのチー ムには3,700ドルの資金と旅費が2回目のチームには2,450ドルの資金が与 えられる。

 大学生の方には参加回数の制限はなく、各チームはそれぞれ所在の州の Space Grant Consortiumに資金の提供を申し出ることができる。スポンサ ーのATK Space Systemsから最優秀チームに5,000ドルの賞金が用意されて いる。

 http://www.prnewswire.com/news-releases/nasa-challenges-350-rocketeers-nationwide-to-aim-a-mile-high-78526592.html

【091207-14】
NASA、月面での有人活動等に用いる装置・機器の設計コンテスト実施

 12月4日、NASAは大学生を対象とした、月面での有人活動或いはロボッ トによる探査に用いられる装置或いは機器の設計コンテスト“2010 NASA Moon Work Engineering Design Challenge”への参加者を募ることを明ら かにした。

 参加の意思表明(登録)の期限が2009年12月15日、最終成果物の提出期限 が2010年5月15日とされている。

 優秀者には、NASAのExploration Technology Development Programのチ ームで有給の研究生として働く機会が与えられる他、月面を模擬した環境 で行われる月探査技術の試験(Desert Research and Technology Studies :D-RATS)の見学に招待される。

 参加資格は米国の大学の学生であることで、米国籍でない学生もチーム に加わることはできるが、上記の研究生として働く機会及び試験の見学の 機会は米国籍の学生のみを対象としている。

 http://www.nasa.gov/home/hqnews/2009/dec/HQ_09-278_Moon_work.html

【091207-15】(関連記事:【091123-10】)
ニュージーランドのロケット打上げ、飛行は順調なるも回収に失敗

 11月30日、ニュージーランドでロケットの開発を行っているRocket Lab Ltd.は、Great Mercury島から“?tea-1”と称される直径150mm、長さ6m、 全備60kgのロケットの打上げを行った。

 ロケットは2kgのペイロードを搭載して打ち上げられ順調に飛行を続け、 100kmを超える高度に達したものと見られている。ニュージーランドで国 産のロケットが打ち上げられ、“宇宙”にまで達したのは初めてのことで あった。

 先端部分をパラシュートで回収する計画となっていたが、12月2日にな っても見付かっておらず、位置を示すGPS装置の電池も切れたと考えられ ており、回収には失敗したと言わざるを得ない状況である。

 なお、ブースターの部分は漁師によって発見され引き上げられている。

 http://www.3news.co.nz/NZs-first-space-launch-saved-by-6-part/tabid/209/articleID/131980/cat/772/Default.aspx

【091207-16】
JAXAのウェブサイト内の注目記事へのリンク

11/30モデル生物(線虫)を使って、筋肉の増加・減少メカニズムに関係する遺伝子情報を調べる実験(CERISE)が終了しました
11/30ISASニュース2009年11月号
11/30超高速インターネット衛星「きずな」(WINDS)による初のブロードバンド・インターネット実利用に向けた実証実験の結果について
11/30第40回タウンミーティング開催報告
11/30インタビュー:木下冨雄「宇宙への大航海時代をむかえて」
12/1宇宙教育コミュニティサイトの開設
12/1ISS・きぼうウィークリーニュース第364号
12/1第2回相乗り小型副衛星ワークショップ開催報告
12/1だいち画像ギャラリー:日本の都市シリーズや世界の都市シリーズなど計21点の画像を追加
12/1機関誌JAXA’s 029号
12/2H-IIAロケット16号機の打上げ結果について
12/4小型ソーラー電力セイル実証機「IKAROS(イカロス)」相互国際協力応援キャンペーンの実施について
12/4第41回タウンミーティング開催報告
12/4第42回タウンミーティング開催報告
12/4「かぐや」「MOONBELL」文化庁メディア芸術祭での受賞
12/4「「かぐや」が見た月のすがた」学術映像コンペティション受賞
イベント
12/10JAXAきぼう利用フォーラム浜松ミニシンポジウム「宇宙産業都市をめざして」(浜松名鉄ホテル)
12/10〜11平成21年度宇宙航行の力学シンポジウム(相模原キャンパス)
12/21〜22第31回太陽系科学シンポジウム(相模原キャンパス)
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