コンテンツ
KU-MAについて
入会案内
リンク
会員向け

KU-MAの
おすすめ


超巨大ブラックホールに迫る
「はるか」が作った3万kmの瞳


自然の謎と
科学のロマン(上)

Newton編集長の実験と工作動くもの浮くものの不思議

Newton編集長の実験と工作─光や電気の不思議─


小惑星探査機「はやぶさ2」の大挑戦 太陽系と生命の起源を探る壮大なミッション


新しい宇宙のひみつQ&A


宇宙人に会いたい!: 天文学者が探る地球外生命のなぞ


宇宙の始まりはどこまで見えたか? 137億年、宇宙の旅

他にもおすすめがあります

YMコラム
若田光一さんが帰って来た

 若田光一さんが帰って来た。7月31日午後11時48分(日本時間)、ケネ ディ宇宙センター着。そして12分後に46歳の誕生日を迎えた。

 驚いたのは、彼が4時間後の記者会見に、姿を現したことである。しか もしっかりと自分の足で歩いてきた。

聞けば、その前に乗員を運 ぶ専用車にいる時も、出迎えに行っているJAXAの立川敬二理事長を見つけ て、自分で階段を降りようとしたという。いつも気遣いを忘れない若田さ んらしい仕草だが、それにしてもその元気なことにはびっくりである。記 者会見にも、「日本の皆さんに少しでも早く元気な姿を見せたい」と、自 分が強く出席を望んだと聞いている。そして日本のドクターも、「何かあ って責任を問われたらどうしよう」と、昨今の日本の臆病さに陥ることな く出席を認めてくれた「勇気」も立派なことだったと思う。アメリカや日 本の各地にあって、彼の飛行を助けて苦労を共にした本当に多くのスタッ フの人たちへの感謝をいつも口にする若田光一飛行士。嬉しい心根である。

 今回の若田さんは、骨粗鬆症の治療薬の服用実験に自ら名乗り出て、日 本人としての貴重なデータを提供したらしい。その効果があったのかどう か。宇宙では、無重力の影響で、骨の量が最大1.5%(1ヵ月当たり)減 少するという。筋力だって飛行前に比べると数十%弱くなる。

ま た地上でわれわれが普通に生活していて浴びる放射線は、1年間で大体2ミ リ・シーベルトと言われているが、若田さんは今回の飛行で90ミリ・シー ベルト程度を被曝したと考えられている。例の胸部X線に換算すると1日 20枚撮影するのに相当するらしい。

 彼の今回のデータは、これまでの2週間ぐらいの日本人飛行士のデータ に比べて、きわめて価値の高いものになるだろう。今後リハビリを行いな がら慎重に検診を重ねてほしいが、それにしてもあの矍鑠たる様は、多忙 な4ヶ月半の任務の合間にも毎日2時間半ぐらいの船内の各種マシーンを使 った運動を欠かさなかった証拠でもあるだろう。


 記者会見の冒頭に述べた、「スペースシャトルのハッチが開くと、草の 香りが機内に流れ込み、地球に優しく迎えられた気がした」という言葉が、 長期滞在の後のホッとした気持ちを表現していて爽やかだった。3月16日 (日本時間)に「ディスカバリー」で旅立ち、ステーションの生命線であ る大型太陽電池パネルを取り付ける「第一回目の100mダッシュ」(若田) から始まって、日本実験棟「きぼう」に船外実験設備を取り付けて完成さ せる「第二回目の100mダッシュ」(若田)を終えてフロリダの大地に着地 するまで、滞在は137日15時間5分。ごくろうさま、きみの飛行は 素晴らしく、多くの人々に感動と夢を与えてくれた。

(※クリックすると大きくなります)


(的川泰宣)

<<「日本語の曜日の由来(1)西洋編」TOP「横浜・東京間に富士山現れる!」>>
TOPKU-MAについて入会案内リンク会員向け

このサイトの内容の無断転載・複製を禁止します