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10月28日「彗星と流星群のはなし」

 「オリオン座流星群」が現れるというので、新聞やテレビで紹介されて いましたね。私も毎日、11時ごろからオリオン座を見つめながら、晴れた 日は明け方近くまで注意してはいたのですが、あまり熱心に張り付いてい なかったせいか、結局見たのは一つだけでした。みなさんはどうでしたか ? 土曜日に三沢(青森県)で聞いたら、一晩かけて20個ぐらい見た人 もいたようです。

 流星群のもとになっているのは、一般には彗星だと言われています。中 には小惑星起源のものもあるようですが……。彗星は長い尻尾を持つ天体 として知られていますが、それは太陽に近づいたときだけの話です。彗星 の本体(核)は氷の塊であり、そのあちこちにダスト(塵)が含まれてい ます。ハレー彗星の核などは10 km内外で、太陽から遠いところを動いて いるときはただの石ころのように運動しており、太陽に近くなると、太陽 の熱にあぶられて表面の氷が昇華して水蒸気に変わります。その時にダス トもさまざまな微粒子やガス(プラズマ)となって一緒に流れ出て行きま す。

 固体の微粒子は、太陽の光の圧力によって吹き飛ばされて太陽の反対側 にカーブした尾を作り、また水蒸気やプラズマは太陽風の磁場に引きずら れて、やはり太陽と反対側にまっすぐに伸びる尾を形成します。「ダスト ・テイル」と「プラズマ・テイル」ですね。つまり彗星には2本の尻尾が あるわけです(図1)。

(図1)ヘールボップ彗星の2本の尾(1997)

 彗星で一番有名なのは「ハレー彗星」でしょう。ハレー彗星が一番最近 太陽に接近したのは、1986年の初めごろで、このときは、日本の宇宙科学 研究所が2機のハレー探査機を軌道に送り込み、ヨーロッパやロシアやア メリカの探査機と一緒に共同観測をしました。「ハレー艦隊」と呼ばれた ものです(図2)。これは日本最初の地球脱出ミッションだったので、実 いろいろな勉強をしましたね。ヨーロッパのジオットが相対速度秒速約60 kmで撮ったハレーの核は、その圧巻でした(図3)。

(図2)ハレーに群がる6機


(図3)ジェットを吐くハレー彗星の核(探査機ジオット)


 ハレー彗星が太陽に近づいたときに表面から出て行くダストは、軌道に 沿って広い範囲の宇宙空間に散らばっていきます。その彗星が残していっ た宇宙のダストの中に、地球が突入してくると、数多くのダストが地球の 大気とぶつかって、たくさんの流星が見られるわけです。これが流星群で す(図4)。

(図4)流星群が現れる仕組み(国立天文台)


 地球の大気に向かって平行に流れ込んできた流星群は、私たちが地上で 見ていると一点から放射状に出てくるように見えます。それは列車のレー ルが遠くで交わって見えるのと同じ理屈です(図5)。今回のオリオン座 流星群は、ハレー彗星の残したダストに地球が衝突して現れたものなので すが、それほどたくさん派手に出現したわけではなかったようですね。ま あ流星群の予報はそれほど正確に当たるわけではないので、今回は残念と いうことで。

(図5)オリオン座流星群のイメージ


YM

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