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4月27日「宇宙太陽系の外にも地球のような星はあるの?」

 よく発せられる質問である。または、「宇宙には私たちの仲間がいるか?」 この問いが内包する5つの段階がある。

@太陽系のような惑星系がどこかに存在するか
A地球に似た生命の住める環境の天体があるか
B地球以外に実際に何らかの生命のいる天体があるか
C宇宙のどこかに人類のように高度の文明を持つ生き物がいるか
D他の天体の人類と交信・交流できるか。

 そしてこれらを探す努力が、昔からさまざまな方法で試みられた。大きな成果が挙がりつつあるのは、@だけである。Aは、例え現在そこに誰もいなくても、私たちの移住先を探そうとする心根と通じており、@の中からAの成果が早晩得られ始めるだろう。Bは、とりあえずは、液体の水があるかどうかを軸に探索が続けられ、私たちの太陽系内で、火星、エウロパ、ガニメデ、タイタン、エンケラドスなどが候補としてクロースアップされているが、まだ生命にまでは行き着いていない。CとDはもしかすると実践的には一体かもしれないが、現代科学の方法を用いた探索は、1960年のオズマ計画に始まり、SETI(地球外知的生命体探索)として今日大規模に展開されている。

 太陽系の外に対しては、いわゆる「(太陽)系外惑星探し(プラネット・ハンティング)」が、1940年代に始まっており、有名な「バーナード星」などいくつもの恒星で惑星を見つけたとの報告があった。しかしそれらはすべて観測誤差であることが立証され、1990年代の中盤になって世界のプラネットハンターたちは次々と撤退し始めた。

 そんな折も折、1995年10月に、ぺガスス座51番星(図1)のまわりを 惑星がまわっていることが発見され、数々の検証を経て、間違いなく系外惑星だと確認された。ところがそれは、質量が木星の半分ぐらいで、中心星から0.05天文単位(太陽と地球の距離の1/20)という至近距離を周期4.2日で高速回転しているという、非常識とも思える惑星だった(図2)。


(図1)ペガスス座51番星の位置


(図2)ペガスス座51番星の想像図

 発見したのはスイスのチーム(図3)だが、実際には他にも十分な観測技術を持つチームはいた。他のチームの盲点は、「系外惑星系はきっと太陽系とそっくりなはずだ」という先入観があったことだった。スイス・チームは連星系の恒星を研究していた人たちで、惑星には詳しくなかったので、先入観に邪魔されなかったのが幸いした。


(図3)ペガスス座51番星の惑星の発見者(左)

 今回の津波を想起すると、先入観を持つことの怖さをつくづく感じる。1995年以降、みんなが先入観を捨てて観測することにより、その後、続々と系外惑星は発見され、2010年末現在で発見数は約500個にまで達している。今後もどんどん増えていくことだろう。

 これまで発見された系外惑星の多くは、太陽系惑星からは想像すらできない「異形の惑星たち」である。ぺガスス座51番星の惑星と同じように中心星の至近距離を強烈な光にさらされながら数日で高速回転する「ホット・ジュピター」(図4,5)、極端な楕円軌道で、灼熱から酷寒までを繰り返しながら周回する「エキセントリック・プラネット」などなど。一方で、少ないながらも太陽系の木星を彷彿させるような惑星も見つかりはじめた(図6)。地球に似た天体が太陽系外に見つかる日も、そう遠くない予感がする。


(図4)ホットジュピター


(図5)こんな系外惑星もある


(図6)さまざまな系外惑星

(YM)

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