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YMコラム
9月22日「連星をめぐる惑星発見!──まるで「スターウォーズ」の世界」

 佐世保→諫早→長崎とめぐったところ、台風15号の影響で東京へ帰れなくなってしまいました。というわけで、今日千葉市長とお会いできなくなってしまい、現在長崎から鹿児島に向けて新幹線「さくら」で移動中。内之浦における映画「はやぶさ」の試写会に行くのです。いささか消耗しているところに、へエーッというニュースが飛び込んで来ました。アメリカのUARS衛星が落下するニュース? いやいや、それもマスコミからの取材を電話で受けて閉口しましたが、それではなくて、懐かしさいっぱいの情報です。

 1977年(日本では翌年)に初めて公開された『スターウォーズ』という映画、観ました?ジョージ・ルーカス監督が手掛け、世界的な大ヒットとなった傑作です。この映画に、銀河系の辺境にあるタトゥ1、タトゥー2という連星が登場したのを憶えている方もおられるでしょう。二つの太陽が互いの周りを回り合っているのです。そしてその連星の周りを、タトゥーインという惑星が300日あまりの周期で公転しています。この惑星には、昔は海があったのですが、すでに干上がって、全表面が砂漠になってしまっています。「砂の惑星」ですね。そして、この「連星を回る惑星」が映画に登場したとき、「こんな奇妙な惑星はあり得ないんじゃないか」と言う科学者もいました(図1)。


(図1)惑星タトゥーインの世界(映画「スターウォーズ」より)

 ところが最近、アメリカの衛星「ケプラー」が、現実にこのような惑星を発見したのです。私たちから200光年の彼方に、この人工衛星が見つけた「ケプラー16」という連星があります。ケプラー16A, 16Bという二つの恒星(太陽)が、わずか3000万kmくらいの距離を隔てて、互いの周りをめぐっています。太陽と水星の距離より近いですね。それぞれの重さは、私たちの太陽の69%、20%で、229日という周期で回っていることが分かっています。

 そしてこのたび、衛星「ケプラー」の望遠鏡を使って、NASAの科学者チームが、この二つの太陽を周回する惑星を見つけ、「ケプラー16-b」と名づけました。地球周回軌道から見ていて、二つの太陽のこちら側を「ケプラー16-b」が通過すると、太陽の光がわずかながら弱まりますね(図2)。その微妙な明るさの変化を望遠鏡でとらえたのです。その明るさの変化が非常に正確な周期で繰り返されていることから、「ケプラー16-b」の存在が確認されたわけです。この惑星の連星からの距離は、私たちの太陽と地球の間の距離の4分の3ほどで、惑星は土星くらいの大きさです(図3)。ただし、土星よりも50パーセントくらい密度が高いようです。土星よりも重い元素をたくさん含んでいるのですね。


(図2)ケプラー16-bが二つの太陽の光をさえぎる(想像図)


(図3)惑星系ケプラー16の概念図

 事実は小説より奇なり。二つの太陽が互いに回り合い、その外側を回っている惑星。そこに私たちが立ったとすると、どんな光景が展開しているのでしょうか(図4)。日の出や日の入りが頻繁に起こったり、目まぐるしい気温の変化があるのでしょうか。想像すると楽しくなりますね。


(図4)ケプラー16-bの世界(想像図)

 とは言っても、現実の台風被害はまたひどいもののようで、ますます気を引き締めて過ごすことにしましょう。

(YM)

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